海外赴任の準備
海外赴任に必要な手続きとは？携帯電話の契約や家族の介護についてご紹介
海外への赴任が決まると、出発までにさまざまな手続きをする必要があります。役所での公的手続きだけでなく、携帯電話の契約変更やサブスクリプションサービスの解約など、細々とした手続きもきちんと済ませておきましょう。ここでは、海外赴任へ出発するまでにやっておきたい連絡先の確保や、国内に残る家族の介護問題について解説します。限られた時間のなかでも計画的に準備を進められるよう、手続きの参考にしてください。
公開日：2024年10月1日
この記事で書かれていること
海外赴任の手続きは計画的に
出発までに何をするべきか、時間は限られているので、やるべきことはしっかり整理し、効率的に準備を進めていくことがポイントです。赴任準備の全体を把握し、いつ・何をするか、自分の計画を立てましょう。
特に、住民票や納税などの公的手続き、銀行や生命保険等の契約の確認・届け出、サブスクリプションサービスの解約など、細々とした手続き関係は、きちんと済ませておかないと何かと厄介です。漏れのないようリストアップして、ひとつひとつ解決しましょう。
引越し・住宅・教育・医療の準備も、基本情報を踏まえてから計画作りをする必要があります。
海外赴任先ではSNSやチャットアプリが便利
ネット経由のサービスは海外で利用できるか確認しましょう。動画配信、電子書籍は日本国内からのアクセスに限定されているものが多く、SNSやチャットアプリは海外からでも気軽に連絡できる点で便利です。アカウントの整理、知人への連絡をして、渡航後すぐ使えるようにしておきましょう。
携帯電話は後の項目を参考に検討してください。持っているスマホがSIMフリーであれば赴任地でも継続して使える可能性があります。
海外赴任中の連絡先を手続き前に両親や兄弟に依頼しておく
海外赴任中の国内連絡先は、各種手続きで確認されるので、早めに決めておきましょう。国内銀行口座、保険契約などいろんな場面で届け出・確認があります。両親や兄弟に依頼すると良いでしょう。
また渡航後には、買い忘れた日用品や学用品、戸籍謄本など、日本でしか手に入らないものが必要になることもあります。連絡先を依頼すると同時に、買い物や手続きの代行もお願いしましょう。費用の精算方法、国際郵便の選び方・利用方法、海外の住所の書き方、などを打ち合わせておいてください。
海外赴任中の家族の介護は専門窓口との連携を
海外赴任中でも対応できるよう準備します。主なポイントは介護保険制度の仕組みを理解しておくことと、ケアマネージャーとの連携について準備しておくことです。
介護保険制度による介護サービスを利用するには、介護認定の申請が最初の手続きとなりますが、海外赴任者の場合、まずは地域包括支援センターやケアマネージャーなど、専門の窓口に相談しましょう。赴任前にできることは何か、その後の連携をどうするかなどを相談し、必要に応じて介護認定の申請など、準備を進めます。
ケアマネージャーとの連携は、海外とのやりとりでもスムーズに進められるかを念頭に準備します。デイケアや各種サービスの利用は全てケアマネージャー経由での手続きになるので、渡航前に連絡方法や懸念事項などを打ち合わせておき、できるだけ不安を解消しておきましょう。
お役立ちコラム～介護保険制度の利用方法を確認しよう～
海外赴任へ出発する前に、家族が介護サービスを受けられる環境を整えておくと安心です。
介護認定の申請からサービス利用まで
流れとしては、介護認定の申請→調査（職員の自宅訪問、主治医の意見書作成）→介護認定の結果通知→ケアマネージャーとケアプランの作成→サービス利用開始、となります。申請から認定まで1ヶ月程度要し、認定区分は要支援1〜2、要介護1〜5と分けられます。また認定外の「非該当」となった場合でも、介護予防サービスなどを受けることができます。
地域包括支援センター
介護に関する相談、申請等手続きは、まず「地域包括医療センター」に問い合わせます。介護を受ける人の居住区を管轄するセンターがどこにあるか確認しておきましょう。介護認定の申請から、ケアマネージャーの紹介、ケアプランの作成等を対応してくれます。
海外赴任先での携帯電話の契約は？
海外赴任前に、現地で使用する携帯電話の契約についても確認しておきましょう。
契約は日本で？それとも現地で？
海外で携帯を使う場合、3つの選択肢があります。使用料金を比較すると、長期滞在の場合は現地携帯会社との契約が最も経済的です。
情報提供：兼松コミュニケーションズ
①現地携帯会社と契約
現地の電話会社で契約し、現地の電話番号を使用します。※日本で使用している電話機器がSIMフリーであれば機器は継続して使用できます。
②日本の携帯で国際ローミングを利用する
今契約している携帯電話を海外にそのまま持ち込み使用します。日本で使っている電話番号が使用出来る点は便利ですが料金は高額です。支払いは日本の携帯電話会社へ行います。
③日本で海外携帯をレンタル
空港等で受け取り返却ができるので便利です。現地の電話番号を使用します。料金は国際ローミングと同等程度。短期の出張等でよく利用されます。
日本で使っているスマホを使う
国内で使用しているスマホがSIMフリーの場合は、念の為、現地の周波数に対応しているか確認します。スマホの対応周波数はメーカーWEBサイトで確認でき、現地周波数は現地携帯電話会社のWEBサイト等で確認できます。また、SIMロックのスマホを使っている場合は渡航前にSIMロック解除の手続きをしておきましょう。
※こちらは、2023年12月1日発行の「海外赴任ガイド2024年版」を元に作成しています。紹介内容が原文と異なる場合もあります。
