赴任先での生活や文化
海外赴任で携帯電話を利用する方法
もはや、ビジネスでもプライベートでも欠かすことの出来ないアイテムとなった携帯電話。
日本で使っている携帯電話をそのまま海外で使用するのも、海外キャリアと契約するにも、日本とは異なる世界の携帯電話事情を知っておくと安心です。
ここでは赴任先でも携帯電話を使う方法を解説します。
公開日：2024年7月31日
この記事で書かれていること
海外で携帯電話を使う3つの方法
●日本で契約か、現地で契約か
海外赴任先で携帯電話を使う場合、大きく3つの方法があります。1.現地携帯会社と契約
現地の電話会社で契約し、現地の電話番号を使用する方法です。
2.日本の携帯電話で国際ローミングを利用する
日本で契約している携帯電話をそのまま海外に持ち込み使用する方法です。
電話番号も変わらず使用できる点は便利ですが、料金は高額になります。
3.日本で海外の携帯電話をレンタル
海外の携帯電話を赴任中だけレンタルする方法です。
空港等で受け取り返却ができるので便利ですが、国際ローミングと同様、料金は高額です。
3つの方法の特徴を表にまとめましたが、長期渡航を伴う海外赴任や留学の場合は1.の「現地携帯会社と契約」が最も経済的です。
2.の「国際ローミング」や3.の「海外携帯レンタル」は手続き等が楽なのが大きなメリットですが、料金がかなり高額になってしまいますので、短期の海外出張や海外旅行の場合に検討したい方法です。
| 1.現地携帯契約 | 2.国際ローミング | 3.海外携帯レンタル | |
|---|---|---|---|
| 渡航先での通話料金 | 安価 | 高額 | 高額 |
| 渡航先のデータ通信料金 | 安価 | 高額 | – |
| 日本語サポート（問合せ・相談） | × | ○ | ○ |
今使っている携帯は海外でもそのまま使える？
海外赴任先で携帯電話を使う3つの方法を解説しましたが、共通して気になるのは「今使っている携帯電話は海外でもそのまま使えるの？」だと思います。
「今使っている携帯電話を海外でもそのまま使う」は、「解約はするけど、日本で購入した携帯端末は海外でも使える？」と、「今の契約状態のまま海外に携帯電話を持って行っても使える？」、という意味があると思いますので、それぞれ説明します。
●解約はするけど、日本で購入した携帯端末は海外でも使える？
現在使用している携帯やスマートフォンがSIMフリーであれば、解約後の携帯電話を海外に持って行き、現地の携帯会社で回線契約して「SIMカード」を入手することで、海外赴任先でも日本で購入した携帯端末を使用することが可能です。ドコモ・au・ソフトバンクで契約した場合、現在使用している端末がSIMロックされている場合がありますが、各社に依頼し、SIMロックを解除してもらうことで、SIMフリー化することが可能です。
SIM・SIMロック・SIMフリーについての詳しい解説はコチラで。
●今の契約状態のまま海外に携帯電話を持って行っても使える？
国際ローミングを利用すれば、今の契約のまま海外でも携帯電話の使用が可能ですが、料金が高額になり、長期滞在が考えられる海外赴任者にはあまりオススメできません。国際ローミングについての詳しい解説はコチラで。
よって、海外赴任者は今の契約のまま海外で携帯電話を使用せずに、
●休止⇒多少の費用を払っても現在の電話番号とメールアドレスを残しておきたい方向け
●解約
のどちらかを選択されるケースが一般的です。
休止・解約についての詳しい解説はコチラで。
日本で購入した携帯を海外で使うには「SIMフリー」が必須！
日本で購入した携帯電話（iPhoneでもAndroidでも）をそのまま海外で使うために必須なことは、「SIMフリー端末」であることです。
SIMフリー端末とは、契約以外の通信事業者発行のSIMカードにも対応出来る機器をさしますが、この「SIM」とは何なのでしょうか？
●そもそもSIMって何？
SIM（SIMカード）とは通信事業者ネットワークに接続し、音声通話やデータ通信を行うICチップのことで、携帯電話機器の中に入っています。私たちが日頃、携帯電話で電話をしたり、屋外でデータ通信ができるのは、このカードが働いているからです。
日本の携帯電話は元々SIMロック（特定のSIMカードを差し込んだ場合のみ携帯電話が動作するように制限されていること）が主流でしたので、現在使用している携帯電話がSIMロック端末となっているか、そしてSIMロックの解除が可能で海外でも使用が可能となるか、契約したキャリアに問い合わせて確認してみましょう。
●SIMロック解除をする方法や条件（一部 掲載情報は公式サイトより引用）
| docomo | au | softbank | |
|---|---|---|---|
| 条件 | 購入日から100日経過した端末 （既に解約済の場合、解約日から100日経過していないこと） |
購入日から101日目以降の端末 | 購入日から101日目以降の端末（分割払いの場合） ※2017年12月1日より、一括払い購入の場合は一括払いの支払確認後に解除が可能です。 |
| 手数料 | 3,000円 （電話・店頭の場合） |
3,000円 | 3,000円 （店頭の場合） |
| 詳しい情報 | docomoの詳細 | auの詳細 | softbankの詳細 |
SIMロック解除をすると、端末に保存していた画像データやメールなどの情報が消える場合がありますので、予めバックアップを取っておくなど、注意しましょう。
SIMフリースマートフォンは購入も可能
SIMロックの解除を行うなど、日本の携帯電話を使うためには「SIMフリー」が必須であることを解説しましたが、日本で購入した携帯電話がSIMフリーで日本国内にある全ての携帯電話がSIMロックの解除可能ではなく、発売時期などの条件でロック解除が不可能な端末も中には存在します。
「SIMロック解除が行えないけど、携帯電話だけでも日本で用意しておきたい」「海外赴任のタイミングで新機種に変えたい」などの場合、日本で予めSIMフリー端末を購入して海外に持って行き、現地で契約するという方法もあります。
ちなみに、AndroidのSIMフリー端末であれば家電ショップなどで購入が可能ですが、iPhoneのSIMフリー端末はAppleでの購入か、中古ショップでの探す必要があります。
ネット通販でSIMフリースマートフォンを探す
楽天市場「simフリー スマホ 本体」で商品を探すAmazon「simフリー スマホ」で商品を探す
※Amazonで購入する場合、海外発送が可能か確認する方法を以下のページで解説しています。
【関連記事】Amazonでまとめ買い
現地携帯電話会社と契約する
SIMロックの解除やSIMフリー端末の購入が完了すれば、海外渡航後、赴任地の携帯ショップで契約をすることで使用が可能となります。
ただし、携帯電話の契約スタイルは各国でさまざまです。
現在、海外では「SIMカード」だけを購入する契約が多いようです。
携帯ショップではSIMカードを購入し、携帯電話は別途購入します。
日本では携帯電話とSIMカードを同時に購入するタイプが主流ですので、海外での契約方法に少し戸惑ってしまうかもしれませんが、前項目で解説したように、SIMロック解除などにより、日本で使用している携帯電話がSIMフリーであれば、そのまま現地のSIMカードを入れて使用できます。
注意点として、現地で購入する場合、日本語でのサポートはないと思った方がいいです。
契約の内容や、使用方法など、ショップでのやりとりが困難な場合は、言語が得意な知人などに助けてもらいましょう。
携帯ショップの対応も、日本とはだいぶ違うことがあります。
また、購入した携帯電話が日本語表示ができないこともあるので、これも注意しましょう。
海外で使える携帯電話を国内で契約する
語学力に不安な場合は必見の方法
現地携帯電話会社と契約し、SIMカードを入手すれば海外でも携帯電話を利用することが可能になりますが、言葉が分からないなどの理由で現地での契約が不安、という考えもあると思います。そういう場合には、日本国内にいる間に海外用スマートフォンの契約が可能なサービスを利用することをオススメします。
例えば下記に紹介する各社はアメリカをはじめ、各国で利用可能なSIMな携帯電話を取り扱っているサービスで、全て日本語での対応が可能です。
この様に、日本語サポートが可能な現地携帯会社は非常にメリットも大きいので、赴任先が対応しているようであれば、契約することもオススメです。
【アメリカで利用可能なスマートフォン】
【アメリカSIM・携帯電話通販サイト】アメスマ
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アメスマは、日本にいながらアメリカの携帯・SIMカードを契約、受取できる通販サイトです。日本でお使いの携帯(スマホ)がSIMロック解除済みでアメリカの通信キャリアの規格に対応していれば、SIMカードを入れ替えるだけでご利用いただけます。またeSIMでの契約にも対応しております。アメリカで使える携帯(スマホ)もご一緒にご購入いただくことも可能です。
| 安心の日本語サポート | 契約からサポートまで、全て日本人スタッフが日本語でお手伝いいたします。複雑な携帯や通信の相談を英語でする必要はなく、問い合わせもお気軽に日本語でご連絡いただけます。 | |
|---|---|---|
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| 2年契約縛りなし | 契約は1か月毎の更新で2年契約など縛りはありません！急なご帰国の際も安心。最終利用月、利用されなかった分の返金対応も行っており、無駄な出費はございません。 | |
| 最短で注文の翌日受取 | アメスマならネットでの注文で、最短翌日にお届け可能です。SIMカードは送料無料、直前でのお申し込みでもすぐにお届けできます。 | |
| 企業・団体名 | JPEX America, Inc. | |
ユーザーの声
- 初めての海外生活で、英語も堪能なわけではないので生活の立ち上げが不安でした。そんな時、空港到着と同時に携帯が使えたのはとても助かりました。日本の家族とすぐに連絡取れたり、移動の時は地図アプリを頼りにしたり。しかも料金もリーズナブルで使い慣れたアイフォーンをすぐに使えたのもありがたかったです。日本て使っていた携帯からのデータ以降も日本でできたので安心感が違いました。私の会社でアメリカ駐在者にはオススメしてもらうように人事にもアドバイスしたくらいです。
- ネットで色々調べましたがアメスマの使い放題プランが月額$25でだんとつに安かったです。安いので少し不安でしたがアメリカについてしばらく使ってますが速度も快適で非常に満足しています。
日本人のためのアメリカSIM・携帯電話 ハナセル（HanaCell）
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日本語サポートと$9.99～の格安プランが赴任者に好評
日本人のためのアメリカ携帯電話サービス「ハナセル」です。月額基本料金が$9.99から。渡米前にネットで簡単に契約できます。SIMを入れ替えることで、お持ちのスマホがアメリカでも使えます（日本・アメリカへ送料無料）。eSIMなら物理的なSIMの入れ替えが不要。スマホにダウンロードすることで、ハナセルのアメリカ携帯電話プランが使え、最短で即日利用を始められます。カスタマーサポートは全員日本人。日本語でお気軽にご相談ください。
| 初期費用 | ●SIMだけ加入 （お持ちのスマートフォンを利用） eSIM $9 物理SIM $15 ※契約手数料なし ●日本語対応の格安スマホも販売中 |
|
|---|---|---|
| 商品のお届け先 | 日本、アメリカ（いずれも送料無料） eSIMはオンライン受取 |
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| 企業・団体名 | Mobell Communications Ltd., ハナセル事業部 | |
ユーザーの声
- 日本滞在時より安くスマホが使えています。多くのもので日本より物価が高いと感じるアメリカで、スマホ代は半額以下になりました。 また、アメリカのさまざまなサービスを利用する中で、公的サービスでも返事が来ない、数週間かかるということが当たり前なので、ハナセルのサービスや対応のスピードは安心感があります。
- 以前はアメリカの電話会社を利用していました。プランや機種の変更に関する相談やトラブル対処を英語でするのが難しく、確認する度に回答が異なり、結局変更を諦めていました。ハナセルに移行する際、過去解決できなかった他の電話会社との対応等にもアドバイスを頂き、以前より費用を減らし、安心感を得ることが出来ました。
日本の携帯電話を国際ローミングを利用して使う
SIMフリー端末を入手し「現地携帯電話会社と契約」する方法を解説しましたが、「国際ローミング」は日本で使っている番号を、そのまま赴任先で使用することが可能となる方法です。
「国際ローミング」とは日本で契約中の携帯電話が、赴任先でも通話やメール、インターネットが利用できるサービスで、日本の電話番号をそのまま使える点では良いですが、料金は高額です。
海外出張や海外旅行などの短期渡航では便利ですが、数年間滞在する海外赴任では、料金の面で、あまりおすすめできません。
日本で海外利用可能な携帯電話をレンタルする
海外で利用できる携帯電話をレンタルすることもできます。
日本でレンタル契約をして、赴任地の電話番号を使用します。
空港で受け取れることや日本語のサポートを受けることが可能であるなど、現地契約よりも手続きが簡単である点はメリットですが、料金は国際ローミングと同程度です。
やはり、料金の面であまりおすすめすることはできず、携帯電話のレンタルも国際ローミング同様、海外赴任のような長期渡航よりも、海外出張などの短期渡航時によく利用されます。
日本で契約したままの携帯電話は解約するべき？
「SIMフリースマートフォンは購入も可能」で解説したように、新たにSIMフリースマートフォンを購入し、現地の携帯会社と契約することで海外でも携帯電話を利用することが可能となりますが、その場合は日本で使用している携帯電話の契約がまだ残った状態となります。
その場合、日本の携帯電話は解約した方が良いのでしょうか？
日本では「解約」の他に「休止」という方法があります。
日本の携帯電話を「休止」する方法は？
docomo・au・softbankの3キャリアでは月額料金を払うことで、一定期間電話番号とメールアドレスを保管するサービスがあります。をの携帯電話には日本の電話番号を保持しておきたい場合、携帯電話会社によっては番号を保管することもできます。
休止を検討するポイント
- 多少の費用を負担しても、現在契約している電話番号・メールアドレスを残しておきたい
- 日本への一時帰国中は現在契約している電話番号・メールアドレスを使用したい
- 赴任期間が決まっており、その期間が3年以内
この3つのポイントに該当すれば休止をするメリットもありますが、赴任期間が不明であったり電話番号にこだわりがなければ、解約をしても問題ないと思います。
休止中の月額費用はキャリアによってバラバラ
休止に必要な手数料や保管中の月額費用はキャリアによって異なります。大まかな概要は次の通りですが、詳しくは契約したキャリアに問い合わせて確認してみましょう。
3キャリアの休止に関する情報（一部 掲載情報は公式サイトより引用）
| docomo | au | softbank | |
|---|---|---|---|
| 手数料 | 1,000円 | 2,000円 | 3,000円 |
| 保管料 | 500円/月 | 372円/月 | 390円/月 |
| 最長保管期間 | 3年 | 5年 | 5年 |
| 詳しい情報 | docomoの詳細 | auの詳細 | softbankの詳細 |
海外で携帯電話を利用する際のQ&A
- Q1.そもそもSIMカードってなんでしょうか？
- SIMカードとは通信事業者ネットワークに接続し、音声通話やデータ通信を行うICチップのことで、携帯電話機器の中に入っています。私たちが日頃、携帯電話で電話をしたり、屋外でデータ通信ができるのは、このカードが働いているからです。
- Q2.今、日本で使っているスマホを現地でも使いたいのですが、どうすればいいのでしょうか？
- 基本的にSIMフリー機器であれば、継続して使用できます。SIMフリーとは契約以外の通信事業者発行のSIMカードにも対応出来る機器をさします。SIMフリー機器かどうかを確認したい時は、契約した電話会社に問い合わせましょう。もし、SIMフリーでなかった場合（SIMロックの場合）はSIMロックを解除してもらえるか確認しましょう。解除できれば海外で使用出来ます。
海外で携帯電話を利用するまとめ
①海外赴任社の場合は現地の携帯会社と契約する方法が最も経済的です。
②日本で使用している携帯電話をそのまま海外で使うには、SIMフリー化が必要です。
③SIMカード、SIMフリー、SIMロック、について把握しておくと便利です。
④携帯電話の契約スタイルは各国でさまざまです。
⑤国際ローミングや海外携帯レンタルは高額ですが、日本語サポートが安心です。
⑥日本の契約を残したい場合、休止という手続き方法もあります。
