海外赴任の準備

海外赴任時の加入保険はどうする?国内保険の確認と会社負担について解説

海外赴任時は保険をどうするか、保険が会社負担なのか、気になる場合が多いのではないでしょうか。海外赴任時は日本在住時の医療保険を解約して海外旅行保険に入るべきか悩む方も多いでしょう。また海外在住でも入れる保険があるのか、海外赴任中の保険をどうするか家族で考える必要があります。今回は海外赴任時に気になる加入保険について解説します。ぜひご一読ください。

国内で契約している保険の確認を

国内で契約している保険の確認

保険契約、特に保険期間が長期に渡る生命保険は保険料の払込が途絶えると契約が失効してしまいます。そのため出発時に代理人を設定し保険会社に届け出ておきましょう。多くの保険会社では、海外渡航届といった書類が用意されており、代理人を設定できます。

<代理人の方ができる手続き()>

  • 保険料の払込みおよび国内口座の管理
  • 保険契約に関する通知の受理
  • 保険契約に関する手続きの取次ぎ

また、自宅や自動車を処分する際の保険解約なども忘れずに。効力の切れてしまった保険の保険料を払い続けているといった無駄が発生しないようにしましょう。以下は主な保険契約のチェックポイントです。 

1.火災保険

  • 持ち家を売却する場合:火災保険(建物)については解約、火災保険(家財)については保管場所へ保険の異動手続きが必要です。
  • 賃貸物件として貸し出す場合:火災保険(建物)については、保険契約は継続させておきます。火災保険(家財)については売却時と同様、保管場所への異動手続きが必要です。 
  • 空き家にする場合:火災保険契約の構造変更による異動手続きが必要となる場合があります。

2.傷害保険及び個人賠償責任保険

海外赴任中に国外で負ったケガ、出来事も補償されるのか確認しておきましょう。

3.生命保険

死亡保障生命保険の場合、契約が有効に継続していれば、海外赴任中も国内と同様に約款の規定に基づき、各種保険金は支払われます。ただし、生命保険会社は、戦争等により大勢の被保険者が死亡し、保険の計算の基礎に影響を及ぼす場合には、死亡保険金を削減して支払うと約款に定めています。政情が不安定な地域に赴任する場合には注意が必要です。また、住宅環境やお子さまの教育環境の変化などに伴い、必要な保障の大きさも変化する可能性が高いと考えられます。出発前にプランの見直しをしておくと安心できるでしょう。

4.医療保険

医療保険

医療保険の場合も死亡保険同様に海外で入院等をした場合は保障されます(各健保での対応は表1をご参照ください)。また一般的に、生命保険会社による給付金の海外送金は対応してもらえません。保険料引落口座など、国内の口座への支払いとなる点も覚えておきましょう。 

海外旅行保険を付保する

必要に応じて海外旅行保険の加入も検討します。海外赴任者向けのプランは「海外駐在員保険」とも言われ、海外旅行保険をベースに長期間海外で生活することを前提にアレンジした保険です。病気やケガの治療費や入院費に加え、持ち物の破損や盗難、第三者への賠償などの補償、さらに日本国内の家族が危篤の場合に緊急に一時帰国する際の費用を補償するもの、などもあります。 

海外に長期間生活することを自分でイメージしてプランを選ぶのがおすすめです。多くの場合、企業側で加入しますが、その際にはきちんと補償内容等を自分で確認しておくことが重要です。 

保険請求等の手続きも確認を

保険請求等の手続き

いずれの保険も、万が一の時に使いこなせるよう、各種手続きについて確認しておきましょう。海外赴任中の適用の可否はもちろん、保険請求の手続き、その他、相談窓口の電話番号などを確認しておきます。なお、海外で支払った医療費は海外療養費として各健保で対応しています。治療後、一旦全額を支払い、その後日本に帰国した際に領収書などの必要書類を提出し手続きしましょう。詳細は加入している健保に問い合わせてください(1)

また海外療養費の金額は、実際に現地で支払った金額ではなく、同様の治療を日本国内で受けた場合の費用を基準に算定されます。海外の医療費は一般的に日本より高額な場合が多く、治療内容によっては自己負担額が高額になるので気をつけましょう。

リスクに対応するために

そのほか、企業側で危機管理サービスや医療アシスタンスサービスなどを契約している場合もあるので確認を怠らないようにします。緊急事態発生時の退避等の手配や、急を要する病状に対し入院の手配をする、近隣国への医療搬送などの対応をしてもらえる場合があります。一方、自分自身で現地の専門病院や救急病院等を利用できるよう調べておきましょう。脳卒中や心筋梗塞など、一刻も早く専門医院に駆け込むことが重視される救急の場合にも、適切に現地医療機関を利用できるよう、準備が必要です。

海外旅行保険と健康保険

海外旅行保険

健康保険

保険料

赴任先により異なる場合があります。本人プラン、家族プランなど様々です。

健康保険組合等により異なります。

医療機関での支払い方法

保険会社のサービス内容により異なりますが、キャッシュレスメディカルサービスとして、保険証券や保険契約証を現地提携病院に提示するだけで、現金不要で治療が受けられ、非常に便利です。

いったん全額を立替払いし、日本の保険者に請求します。

医療費負担額

契約した保険金額を限度に実際にかかった医療費の実費が支払われます。

健康保険から支払われるのは、日本国内で保険診療を受けたとした場合の費用を基準とするため、医療費が高い欧米で治療を受けた場合、実際に支払った金額とかなり差額が生じる可能性があります。

対応しない療養費

1.持病を含む既往症

2.妊娠・出産費用

3.歯科疾病

健康保険対象外の治療等

備考

一般的には海外旅行保険には、「救援者費用」「賠償責任」「携行品被害」に対する補償があることが多いです。

海外旅行保険のような「救援者費用」「賠償責任」「携行品被害」に対する補償はありません。

問い合わせ先

各保険会社

所轄年金事務所、各健康保険組合

藤井恵著「海外勤務者の税務と社会保険・給与Q&A 七訂版」より引用

こちらは、2023121日発行の「海外赴任ガイド2024年版」を元に作成しています。紹介内容が原文と異なる場合もあります。

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