赴任先での生活
アメリカ赴任で考える不動産投資!?理由と不動産事情を分かりやすく解説
アメリカ不動産の価値は上昇傾向にあり、海外赴任が決まった方にとっては絶好の投資チャンスです。海外赴任者は日本に住んでいる人よりも、有利に投資ができます。今回は、Nihongo-de-USA.代表 宮本 亜希子さんが「人生100年時代」における資産づくりのチャンスと題し、投資チャンスの理由と不動産事情を解説しました。アメリカ赴任が決まった方は、将来を見据えた資産形成の参考にしてください。
この記事で書かれていること
アメリカの不動産は年率4〜5%で上昇中
日本の常識では実感しがたい数字かもしれませんが、実際に私が購入したオハイオ州コロンバスの物件は2010年に17万9900ドルだったのが、2023年現在は42万ドル前後で売却が可能なまでになりました。
アメリカは赴任者が最も多い国の1つですが、赴任中にアメリカで不動産投資とは、お考えになったことがあるでしょうか。日本から投資するよりも有利な立場で投資できるのが海外赴任者です。ここでは少し、その特徴についてお話します。
中古市場が支えるアメリカの不動産
日本の不動産市場はやはり新築が中心です。建てたときが最も高く、経年とともに価格が落ちます。加えて30年前後の寿命でスクラップ&ビルドを繰り返し、建設費もかかるので、資産になりにくいのが実情です。
一方、アメリカの不動産市場は8割強が中古物件。中古でもニーズがあり、売却可能で、物価と同じで家の価値も経年とともに上がっていきます。というのも、アメリカ人は平均7年〜9年ごとに家を買い替えるのが一般的だからです。結婚、出産、子どもの独立など、同居家族人数の変化に合わせ、ヤドカリのように、丁度良いサイズの家を買い直します。
「我が家は一生に一度建てれば良い」という日本の感覚とは大きな違いです。その上、アメリカの住居の寿命は長く、100年越えも珍しくありません(我が家も1920年築!)。例え木造フレームの戸建てでもリノベーションを繰り返し、大切に住われ続けるのです。
そんな事情もあって、アメリカの不動産価格は経年とともに右肩上がりとなり、リーマンショックのように一時的に下落することがあっても、長期的には年間平均4〜5%ずつ上昇します。そして、この上昇分(キャピタルゲイン)によって、アメリカ人は不労所得として老後の貯蓄を完成させていくのです。
「アメリカ赴任が不動産投資のチャンス」の理由とは
しかしながら年間4〜5%の利回りであれば、外貨預金や保険などの金融商品でも実現可能です。ただし、これらの商品は自分のお金を誰かに預け、その対価として利息がつくもの。
一方、アメリカの不動産投資は、通常、価格の20%を自分で用意し、残り80%は銀行でローンを組むことができます。さらに、テナント付きの物件を購入することで家賃収入を得つつ、経年とともに不動産価値も家賃も物価上昇で上がっていきます。こうして他人のお金で自分の資産を増やしていく、まさにレバレッジを利かすことができるのです。
そしてソーシャルセキュリティナンバーを持ち、アメリカ国内で収入がある、つまり海外赴任者であるとアメリカで住宅ローンを組みやすくなります。不動産投資自体は帰国後も可能ですが、実際に駐在員が入れ替わり立ち替わり借りてくれる立地などを見極めるにも、赴任中が絶好のチャンスといえるでしょう。一人で最高10までローンが組めますので、家賃で収入を増やしつつ物件を増やし、4軒手にすれば、お金がお金を増やすステージに入ることができます。
- 詳細は「日本語でUSA」
※こちらは、2023年12月1日発行の「海外赴任ガイド2024年版」を元に作成しています。紹介内容が原文と異なる場合もあります。