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危機管理の基本と対策
最近は「海外安全管理組織」を設置している企業や「安全対策マニュアル」などが整っている企業が多く見受けられます。ここでは危機管理の基本と対策について解説していきます。
危機管理の基本
最近は「海外安全管理組織」を設置している企業や「安全対策マニュアル」などが整っている企業が多く見受けられます。
業務内容や進出国・地域などによって内容が異なる部分もありますが、危機管理計画の基本となるのは次のような項目になります。
①すべての潜在的な危機要素を想定し危険地域を確認、その対策を立てる
②環境汚染など企業の公共性にもとづく危険度の検討と対策
③危機管理担当(チーム)を定め情報集約と分析を行い、危機を想定した訓練を実施する
④危機の際の連絡先リストを作り、優先順位を決めておく
⑤危機のメディア・リストと基本的な報道用資料を準備しておく
⑥広報担当者を決め声明発表や質疑応答の訓練をしておく
安全情報の入手先は、外務省や現地の日本大使館(領事館)、日本商工会議所、日本在外企業協会、現地の日本人会、内外の新聞・通信社などのマスコミ関係、内外のセキュリティー・コンサルタント、自社の海外事業部、日系の企業・現地法人・合弁企業、下請け企業、同業他社などが考えられます。
常日頃からの情報収集が重要です。
危機管理チームの任務
緊急事態が起こった場合、ただちに危機管理チームを組織し、業務・情報収集・広報など管理業務の統一を図ります。
この段階で重要なのは、正確な伝達行動です。
複数のルートから情報や報告が入るため、内容が重複したり噂や誤った情報なども入る場合があります。噂やデマはチームの意志決定や行動を歪めるので、リーダーは受け取った情報の信憑性が確認できるまで、常に疑問を持って行動を心がけます。
また、被害者やその家族に対してアドバイスを与え、援助の手をさしのべることも重要です。
緊急事態が発生した場合の危機管理チームの主な任務は次のとおりです。
①危機の実情を正確に確認しチームの方針・維持を決め、あ迅速に危機管理業務のスケジュールを確立する
②事実調査・情報収集を行い、情報の分析・管理の結果をチーム全体で共有化する
③危機情報センターを開設し、マスコミへの発表原稿を作成する
④被害者とその家族への支援と日本の留守家族への連絡
⑤現地大使館など在外公館や日本の外務省邦人保護課など政府関係機関、現地警察などへの連絡
⑥従業員、顧客、株主など連絡リストにもとづいて、直接コミュニケーションを図る
⑦チームメンバーの肉体的・精神的疲れやストレスの管理
⑧チーム全体の行動の詳細な記録と保管
危機終息後は、事態全体の詳細な検討を行い、手順や訓練方法の改善など、今後の対応や被害防止に備えます。
また、危機対応の再検討には、一般従業員、被害者やその家族、マスコミ関係者などからも見解や意見を収集しておきましょう。
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