大阪城の後は大阪歴史博物館の「手塚治虫x石ノ森章太郎 マンガのちから」展に行ってきました。
http://www.mus-his.city.osaka.jp/news/2013/manganochikara.html
漫画が発達したのはまさにこの二名の功績に寄るところが大きいというのは同展示会に来ずとも今や誰もが知るところだと思いますが、それ以上に彼らによって育てられた弟子達やまた彼らの作品を読んで育った者達がその後の日本の漫画、アニメ文化を作っているというのは重要な点です。
同業界のクリエイター達が今でも世界で郡を抜いて高い技術力を持っているのはやはり先達の教育が素晴らしかったということと、また出版社がきちんと編集・マーケティングし市場を作りお金を生み出したからだと思います。
芸術関連事業はなぜか政府が介入してくることが多いですが、やはり民間の力なくしては市場が持続的に成長していけないことは明白です。
「終わっている」とよく言われる日本の音楽業界について仕事柄よく最近意見を求められるのですが、僕は別にAKBやジャニーズが悪いとは思っていなくて、一番問題なことは
”注目されている音楽に多様性がない”
ことだと思っています。
例えばオリコンなどに代表されるチャートと呼ばれるものがありますがほとんどが似たようなアーティストばかりが並んでいます。声質やメロディー、歌詞に至るまで相当似ています。
理想型としてはこのトップチャートにAKBも含めてクラシックやジャズや民謡や様々なジャンルが百花繚乱に並ぶようになったら素晴らしいですよね。人々がそれぞれのジャンルを等分とは言わないが聞くことでそれぞれの特徴をよく深く知り取捨選択、他ジャンル同士のコラボ、新しい音楽を生み出すなどさらなる創造性を磨くということが可能になり、長い目で見て国民の音楽性の向上につながると僕は思っています。
今のままでは選択肢がかなり狭いんですよね。もちろんiTunesやネットを検索すれば様々なジャンルの音楽に簡単に出くわすことは出来ますが、やはりメディアやレーベルの力は強く、彼らがお金をかけてプロモーションするジャンルがあまりに偏っているためにこのようなチャートを生み出してしまっていることは否定できないと思います。
人気というのはもちろん需要と供給で成り立つものではあるし、音楽関連企業もビジネスではあるのでトレンドは意識するのは当然ではありますが、やはりプロである彼らが教育的観点を持って広い視点で様々な音楽を紹介してくれたら嬉しく思います。
たとえ今やアーティスト自らがマーケティングをできる世の中になってきたとはいえ、彼らがもつ長年のノウハウや経験を基にした影響力というものはかなりのもので、それを現状のような使い方をして欲しくないですね。
前述の漫画もそうですが、教育の効果というのはタイムラグがあります。今、世間で流れている音楽を聞き育った若者達が次の世代の音楽を作るわけなので、彼らにはもっと色々なジャンルに触れて欲しいものですね。
ではでは。
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