先日ある生徒から「天地明察」という本の感想を聞きました。この本は改暦に人生をかけた江戸時代の天文学者渋川春海を冲方丁が描いたものです。映画にもなり、以前日本史のワークショップでもDVDをみんなで鑑賞しました。
その生徒の感想は「一生懸命時間をかけて問題を解いていったところが男らしく、かっこいい」というものでした。私はその感想にちょっと感動しました。偉業に成功したからかっこいいのではなく、一生懸命やっているその経緯がかっこいいというのが素敵だなと。
そして過去に読んだ作者のインタビュー記事を思い出しました。作者が渋川春海にあこがれたのは渋川が成功したからではなく、挫折を乗り越えたからだったそうです。彼は高校時代から渋川にあこがれていました。20歳の時最初の賞をもらいましたがそれから4年間本をだすことはできませんでした。ライトノベルやアニメの仕事で修業し30歳をこえてやっと「天地明察」を書くことができたのです。この経験から彼は「挫折を乗り越えることで絶対に得ることがあるという確信をつかんだ」と語っています。
「かっこいい」とあこがれることのできる対象に出会えるというのは、とてもラッキーなことだと思います。それが10代の時期であればなおさら人生に与える影響は大きいでしょう。そういう出会いのチャンスを生徒たちにどんどん提供していきたいなとあらためて思いました。
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