Emailにてお客様などに返信をするとき、文末に ~させて頂きます。 と締めくくる文章を数多く目にします。
一見、かしこまった丁寧な決まり文句に見えがちですが、じつはこの表現、注意して使わないと、慇懃無礼で失礼な印象を与えてしまう恐れもある表現なのです。
「させて頂きます」は使役動詞の「させる」の謙譲語で、元の表現は「させてもらう」です。謙譲語なので、たとえば自分が上の立場のとき、またはその場の状況で自分が上の立場になってしまったときに、下の立場にへりくだって述べるために用います。
●「させて頂きます」」の正しい例
・ 申し訳ないという意志を表して使う
当選は賞品の発送をもってかえさせていただきます。
→本来は当選していない応募者にも連絡をすべきですが、 という意思を含んでいる
・ 同意があったとき
従業員:「パスポートをコピーしてもよろしいですか?」
客:「はい」
従業員:「では、コピーさせていただきます。」
→ 同意を元にやらせてもらう
●「させて頂きます」 の誤った例
・サービスの紹介で
来月から開始する弊社のサービスについてご紹介させて頂きます。
→ 「ご紹介させていただきます」は根本的におかしいです。紹介するのは申し訳ないことではありません。
・メールの返答で
ご質問の件、ご回答させて頂きます。
→回答することは申し訳ないことではありません。事前の同意の必要もありません。とらえ方によっては、
「質問されたから回答させてもらうよ」と相手を見下した態度にもなるため無礼な表現になります。
・仕事の経過報告で
先日の××の件、現在の状況を報告させて頂きます。
→ 「報告させていただきます」はおかしくないように見えますが、報告する行為は相手の同意を得ず一方的に行おうとしており、 申し訳ないという意図は最初からありません。
これらはいずれも、謙遜した丁寧な表現をしたつもりなのでしょうが、実際は傲慢でぶしつけな態度を表しています。
「させて頂きます」を多様している人は、自らの表現が相手へ好意的に伝わっているのではなく、
"でたらめな丁寧表現の押し売り"
をしてしまっていることを自覚しましょう。
では、どうするか。
単純に「です・ます」調にすれば全く問題ないのです。
来月から開始する弊社のサービスについてご紹介します。
ご質問の件について回答いたします。
先日の××の件、現在の状況を報告いたします。
簡素な表現だと感じるかもしれませんが、これだけで十分なのです。
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