1年前からバンクーバーの高校2年に編入していて、
すべてが順調にいっていたS君に初めて危機が訪れた。
S君の成績はすべて中以上で、Aをとっているクラスもある。
そのS君がいま悩んでいるのは、English 12という英語のクラスだ。
English 12は日本の高校3年の「日本語」にあたるクラスで、
カナダ人にとっても簡単ではないから、留学生にとっては大難関だ。
ちなみに、日本の高校留学生のなかには、
English 12を取らずにほかの課目で単位を満たしで卒業する人が大勢いる。
さて、S君だが、そんな難関のクラスでも、いい成績でパスするのが目標!
ところが、実際には他のカナダ人に差をつけられているのに絶えられず、
挫折感に襲われてモチベーションを無くした結果、
クラスを休むようになってしまったのだ。
ホームステイの家族とも会話をしなくなり、部屋に閉じこもって学校を1週間欠席。
ようやく学校に行く決心をしたS君は、まず、
生徒の相談役であるカウンセラーの先生に会いに行った。(これが偉い!!!)
カウンセラーに会ったS君は、English 12が上手くいっていないことを説明し、
今後どうやって遅れを取り戻し、かつ、クラスにパスできるかを相談した。
カウンセラーからのアドバイスで、
カウンセラーと英語の先生の両方から特別な個人指導をもらうことになって、
S君はEnglish 12のクラスに復帰した。
これから、冬休みが始まるクリスマスまでの間に、
S君がEnglish 12にパスできるかどうかが決まるだろう。
さて、今回の問題に直面してS君はだいぶ落ち込んで、
自分では八方ふさがりの状態まで追い詰められたのだけど、
この状態を経験したことは、決して不幸なことではない。
「言うは易し」で本人にしてみれば本当につらいことなのだが、
問題に直面してそれを乗り越えた留学生は、
何も問題なく終わったひとよりも何倍も成長する。
「苦境」は人を強くするからだ。
S君が自分から思い立ってカウンセラーに会いにいったことに、まずは大拍手!
赤丸天
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