料理教室に申し込んでいたのは 7人。
ただし 私を含め うち４人が日本人という 黄色人種密度の高さ。
えーっ、アメリカ人向けのお料理教室だと思っていたのに！？
それも なぜ アジア料理を日本人が学びに来るわけ？
きっと 誰もが心の中で叫んでいたことだろう。
理由は簡単。
私のようにスケジュール的なもので 選んだ人、
すなわち子供の送迎がある人たちで
何かやりたいけど 時間の制限がある。
それに 料理ぐらいなら 英語がそんなにできなくても 見ていればいいだけだし、
アメリカの材料で アジア人の口に合う物が出来れば助かる。
そう考えて この料理教室に申し込んだのだ。
ただし 子どもがいない美智子さん（仮名）だけは 別だった。
美智子さんは ３０代後半の すてきなキャリアウーマンだったが
アメリカでは やることがなく、昼間の時間を持て余していた。
たまに こういう子ナシの駐妻に出会うが
彼女たちは 日本人ともアメリカ人とも 知り合う機会が 極端に少ない。
黙っていても出会う機会が降ってくるのは 夫の会社の同僚や上司の奥さんで
それもプライベートで付き合うには気を遣うし
向こうに 子供がいれば 受験や現地校の勉強の話ばかりで つまらない。
仕方がないので こういった現地人向け？のカルチャースクール的なものに
顔を出しては なんとかアメリカ人のお友達を作ろうと
がんばっているということだった。
美智子さんは 英語もうまかったし
日常会話には 不自由していない風ではあったけど
２回目の料理教室の時の彼女を見て
アメリカ人のみならず 日本人も含め、 参加者全員が すこし 引いてしまった。
料理教室の先生に気に入られたくて？なのか、
「 これ 全部 差し上げます。 私からの お近づきのしるしのプレゼントです 」
と 大道（ＮＹの日本食スーパー）で調達した
大量の日本の食材を テーブルにどん、と 積み上げたのだ。
わぉ。 出た。
日本人のプレゼント攻撃！
日本人で 外国人の友達を作りたい人は
とにかく やたらと”モノ”をあげたがる。
そして
「 こんなに いろいろあげるんだから 仲良くしましょうよね 」
と 暗黙の”目線”を 送ってくる。
とまどう相手の気持ちは完全に無視して
もう あなたと私の仲は 特別よ！ みたいな・・
下手すると さらに 「もう 私以外の日本人とは 話しちゃダメ！」という
態度に出たりする。
だって 他の日本人のひとが 料理のことで先生に質問しようとしたら
美智子さんが 「シンディはね、そういうのには こだわらないの！」って
かわりに答えていたし（苦笑）
こういう賄賂？的なプレゼントをしても
アメリカ人は たいてい 戸惑うばかりで
しかも それが日本のものだと 余計に どうしていいか分からず・・・・
結果、 フリマに出すか 捨てる。
だいたい友情を モノで買うなんて まるで 昭和の漫画。
ワガママで嫌われ者だけど お金持ちのお嬢さん、坊ちゃんという役どころ？
日本でやったら 確実に嫌がられるようなやり方で
なぜ アメリカ人に近寄ろうとするのか。
足りない言葉を モノで 補おうとしても
そんなことで 騙される大人はいない。（日本の政治家は別？）
それに こういうことをする人に限って
とりあえず 白人と一緒にいるところを
日本人に見せられればＯＫな人だったりする。
友情というより 見栄？
アメリカ人の方ばかり向いているようで
結局は 日本人仲間の反応しか見ていないという矛盾。
そりゃ 相手も 表面上は 「 How nice!! 」 とかって 喜んでいる風を
装ってくれるでしょう。
でも あなたの行為に”イケナイ下心”があることは
大人なら 誰でもわかること。
人と人との関係なんて 一朝一夕で築けるものではないし
ましてや モノで買えるわけがない。
真摯に相手を知ろうという態度、
お互いに良い関係を作っていきたいという気持ちは
英語が下手でも ちゃんと 伝わるものだ。
むしろ プレゼントごときで 態度を変えるような人こそ
信用できないではないか。
美智子さんも悪い人ではなかったのだろうけど
あまりの日本人の多さに
このクラスの中で 抜きん出なければ！と あせったのかもしれない。
その他の日本人や アメリカ人のメンバーについても いろいろ
エピソードがありますが 長くなったので
次回に続きます。
さて、お料理の話は いつになるでしょう～～～～
