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二種類の研究者の関係

筆者は、技術や研究自体に価値を置く研究者と、技術が世の中にもたらす効果に価値を置く研究者との間に大きなギャップを感じています。

そして、筆者の所属する資源系大学院の研究グループは、前者の人が圧倒的に多いです。これに気がつくのにずいぶん時間がかかりました。

なぜかと言うと、前者の人も研究発表や論文執筆の際には、研究の背景あるいは世の中の問題点を最初に述べて、さも世の中に直面している問題に貢献する研究を実施することが第一義的意味であるような言い方をするからです。(そのほうが国やスポンサー企業からお金がとれるからであり、プレゼンテーション、論文執筆の手法はそのように訓練される)

しかしながら、本当は何か科学的に大きな発見をしたいということが先で、それが何か世に役立つ応用につながればラッキー、必ずしもそこを自分でする必要はないと考えている人が多いです。

一方、後者の人は、世の中の問題を解決することを第一義的な目的と考え、その手段として最新技術、研究も含めて最適な解決法を見出すことに価値をおきます。

この結果、片思いのような関係が生じます。

後者の人にとっては、前者タイプの研究成果も(ひょっとすると何か役立つかもしれない科学的研究をしているかもしれないので)見落としたくありません。

しかしながら、前者タイプは、後者タイプが「科学的に面白いこと」を行う可能性が低くなるので、後者タイプに対する興味は低くなると思われます。

企業ではどうでも良いことかもしれませんが、大学院で生き残るためには、前者タイプもそこそこ満足させるような仕事が必要になってきます(Committee Memberや、論文の査読者に前者タイプをもつことも多いので、)。これ、筆者が経験した苦労の1つにあげられ、今後も継続する見込みです。。。

救いは、後者タイプは比較的産業界やスポンサーの論理が分かりますので、スポンサー会議や外部の学会等での受けが良いストーリーで話ができることだと思います。





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