高校を卒業し数年すると、次の大きな節目としては、成人式があります。
高校生活は、成人として社会参加へ向けて、悩んだり、挑戦したり、知識や経験を広げたりと、いろいろな準備をする大切な期間でもあります。
その中の理解しておきたいことのひとつに、選挙への参加があります。
自立した個として生きるとき、自分の置かれている環境や、状況、時代や政治、国際事情にも無関心ではいられなくなってきます。
それらを決めている要素のひとつ、私たちが投票している議員、そして議会の存在に関心をもつことの意味を知る必要があります。
明治維新のあと、国会開設に向けて大きな貢献をした人物の一人に、板垣退助がいます。
士族出身の板垣は、国民の声を政治に届けようと、当時の総理大臣、伊藤博文に国会開設を約束させました。
1881年の国会開設の詔、1889年の大日本帝国憲法発布を経て、1890年日本で初めての総選挙が行われました。
このときの有権者は、満25歳以上で税金15円以上を納めている男子、人口の約1.1%に過ぎませんでした。
そこまでもそしてそこから1945年に成人したすべての男女に投票権が与えれるまでにも、たくさんの人たちが命がけで国民主権の実現のために戦いました。
今、成熟した社会である日本に生まれ育った世代には、なかなか実感がわきませんが、選挙権は当たり前のことではなく、自分たちで守らなければいけない権利なのだと思います。
当校の生徒たちにも未来の社会構成員として、在籍中にいろいろなことに触れ、吸収し、自信をつけてもらいたいと思っています。
ヨーロッパなど他国では、18歳で投票ができる国々もある中、高校時代に考えることは有意義なのではないでしょうか。
板垣退助の墓所は、インターハイスクール品川キャンパスから歩いて20分ほどの品川神社にあります。
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