水墨画の世界
6日(金)晴。終日家にあって、畑にトマトを植え、読書「脱原発のエネルギー計画」(藤田祐幸著)を読んで過ごす。IAEA事務局次長が5日の会見で「福島原発は依然、深刻な状況である」と発表したのは正しい。今の状況下で震度7クラスの余震がきたらどうなるか。
恥知らずにも東電が国の審査会に「賠償能力に配慮を求める要望書」を提出したり、電気料金の必要性を言ったりで、世論操作をやっている。幸い、枝野官房長官は「少なくとも閣僚レベルでは検討していない。先ずは東電自らの努力が最優先だ」管首相も追認。
日本の官僚システムがいかに中央集権に毒されているか、ドイツの例を関口博之氏の著書を借りて比較してみよう。ドイツではキャリアと一般公務員は区別され、日本の2万人にも満たない、いわゆるキャリア官僚は連邦政府で10万、州政府全体で100万人に及ぶ。
雪割り草の群落
ドイツのキャリア官僚の末端(新人官僚でさえ)に裁量権限を与えている。法的に権限が委譲されているため、上司が関与することがない。その代り、一人ひとりの権限や責任範囲が明確であるため、失敗は許されず責任が厳しく問われることになる。
ドイツでは裁量権行使の決裁書類だけでなく、やり取りの記録や手紙さらには面会記録に至るまでが徹底して永久保存。これらの資料は実際に行政訴訟が起こされた場合には全て証拠書類として裁判所に提出されるため、訴訟は短期間で決着する場合がほとんどだと。
官僚ポストについては、課長及び部長職以上では全国公募が実施され、それ以下の下位ポストは庁内公募による。能力ある官吏は専門職の追求に定年まで忙しく、定年後は十分な年金が支給されるため、天下りの必要もない。日本は上位ポストに行くに従い暇になる。
水芭蕉も
ドイツ公務員の勤務評定は、上司が勤務状況や適性判断をチェックし、裁量権行使した仕事を通して能力、専門知識、交渉能力などを厳密に評価。その評価書は本人開示が必要不可欠とされており、評価する者とされる者が真剣に向き合うことが求められるという。
私の大学の友人の中に大蔵省や都庁に就職した人がいるが、公務員試験の他に庁内の様々な中間管理職に昇任するための試験があり、時間があればそちらの勉強に意識も時間もとられて職務に専念できないとぼやいていた時期があった。全く本末転倒である。
そういえば、学校だって戦後、校長や教頭(職名すらなかった)も校内の選挙で選んだ時期があった。今では副校長、主幹?主任など、やたら中間管理職を増やし、上意下達の管理を強めようとの方向が定着している。教師の自主性を認めず、判断もさせない。
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