池袋・・東池袋も西池袋も、自分にとっては、思い出の深いところ。
あの地下連絡通路・・駅構内を行ったり来たり・・東と西では
それぞれの特別な顔がある。しかし、それも今では昔の面影は少なく、
新しいビルと新しいお店でキラキラ輝くばかり。
当時、サンシャインシティ建設関係もあり、東池袋の大々的な都市再開発計画
の中で、2007年にあの「大勝軒」が移転を余儀なくされた。一時はやめる
ことも考えたらしいけど根強いファンの声援で翌年に新店舗でオープン。
今でも行列が出来る。並ぶのが嫌いな自分が今回は並んで食べてきた。だって、
つけ麺の元祖、山岸一雄さんの弔いもあったから。
ここから、サンシャインシティ方面に向かっても行けるけど、迷ってしまう。
有楽町線の東池袋駅で降りて、この道をまっすぐ道なりに5分位歩くと
「大勝軒」が見えてくる。新店舗は、この大きな道路沿いにある。
しかし、・・・・周りは昔の面影は、無し、無し。
「大勝軒」は「中華そば」と「特製もりそば」が基本で、自家製の麺。
多加水の卵麺で、表面じゃなく中身にコシをひめ、ソフトで、かん水控えめの
優しい中太麺だ。ビックリ、供し方と味がホントその頃の20年前と変わってない。
西池袋に住んでいた頃行ったけど、山岸さんと一言だけしゃべったことを
覚えている。「お客さん、どうですかぁ、楽しんでってください」。
灯りの少ない、狭い店だったなぁ。
あの、頑丈な顔で、優しい目で・・厨房で、忙しく立ち回っていたっけ。
あのトレードマークの白いタオルは、汗を拭くわけでもなく、
アタマが熱くなるんだろうなと・・いつも思っていた事も思い出した。
並ぶのはキライなんだが、今日は特別だ。”弔い喰い”だから。
こんな言葉あるわけないけど。・・・彼は逝ってしまったから。
店内は、スーツのサラリーマンが80%だった。雨の日、寒い日で、
店内の写真など撮れる雰囲気にない。皆、黙々と食べてゆく。誰も残さない。
食べ終わったら、ごちそうさんを言って、自分で自分の丼をカウンターに置く。
これは、昔からやっている大勝軒のお客の当然のしぐさ、マナーだ。
徒然なるままに・・・・・・
「美味しい・・いつも変わらず、ありがとう。 今はマレーシアより」
・・・・と、備え付けの筆で、ノートに書いてきた。
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