真っ赤に枯れた松林
3日(金)曇り後雨。午後の雨を見越して午前中に海岸線の松林の中を歩く。海岸線の松林は見るも無残に枯れているが、中に入ると一応対策をとっているようで、切り倒された松の木を薬品で駆除したり、新しく松を植えていた。本当に松でいいのかどうか。
2年ほど参加している東北の稙樹際に参加し、話を聞くと、あの大津波で松はことごとくさらわれ、縄文以来のタラの木、シイなどが生き残ったという教訓に学ばなくていいのか。松枯れは松くい虫によるらしいが、住宅が海岸に迫っているため、空から薬剤を撒けない。
戦後70年ということもあって、8月に向けてあの戦争について語られることが多い。結構なことだ。今朝もNHKでしんぶん赤旗では常連の海老名香葉子、桂歌丸、山田洋次氏などが登場、香葉子氏は「犬死」、後者二人とも無駄な、決して二度とやってはならぬのは戦争だと。
伐採して駆除
著名人の戦争体験を集めて絵本にするという作業を33歳の青年がやっているという話。著名人は声を大にして語ってほしい。しかし、同じ著名人で同年代の津川雅彦のように、安倍政権の戦争政策を支持している人もいる。氏は報ステ問題も侮辱する発言をしている。
私のブログなど何の影響力もないが、夏に向けて乏しい知識を総動員して世の中に発信を続ける。従軍慰安婦や南京虐殺ばかりが取り上げられるが、731部隊というおぞましい組織を日本軍が抱え、人体実験までやっていた話はどれほどの人たちが知っているだろうか。
かくいう私も恥ずかしながら、その詳しい実態は83年初版の推理作家・森村誠一氏の「悪魔の飽食」93年初版の常石敬一氏の「消えた細菌戦部隊」や99年の「医学者たちの組織犯罪を読むまで知らなかった。以来退職する04年まで授業で必ず取り上げ、読むように勧めたものだ。まぎれもなく日本軍の犯罪だ。
新しく植樹
若い読者の為に少し詳しく紹介しておきたい。731部隊(別名隊長の名をとり、石井部隊とも言った)39年から40年にかけて、満州(中国東北部)ハルピン(新潟市と姉妹都市である)から南へ約20キロの平房(ピンファン)に日本軍が作った関東軍防疫給水部が正式名称である。
この部隊を語るには先ず隊長の石井四郎の正体を明かす必要がある。石井は1892年、千葉県の地主の長男に生まれ、京都帝大医学部卒業後陸軍入隊。その後大学院に戻り、欧州、米国に留学、そのすべての費用は陸軍が負担した。将来を嘱望されたエリートだった。
ここまで書くと、オウム真理教のサリンを製造した若いエリート医学生たちを思い出す。そうなのだ、石井部隊は京大や東大のエリート医学生を使って、国家レベルの細菌兵器や毒ガス兵器の製造に乗り出したのだ。「国際協定で禁止したくらいだからすごい兵器になる」と。
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