昼間 家にいたら スーツ姿の女性が訪ねてきた。
うちが預金をしている銀行の人だと言う。
預金といっても 給料が振り込まれ それがそのまま引き出されていくような
ただの普通預金だ。
わざわざ何の用かと思ったら 「近くまで来たので ご挨拶させていただきたい」という。
仕方がないので 玄関先まで 出てみると
キレイな ４０歳前半ぐらいのすらっとした女性で
名刺とティッシュを差し出しながら 「いつもお世話になっています」とニッコリ。
その銀行は 最寄の駅からは 何駅か電車に乗っていかないといけないぐらいの
場所だったので わざわざ来たからには 何か宣伝したいことでもあるのだろうと
思って 話をしていた。
すると 「すてきなお家ですね」 とか （別に普通の家）
「庭の花がキレイですね」とか （庭というか通路に雑草が生えている程度）
「デザイナース住宅ですかぁ？」とか （ンな わけない）
何とか 話題を広げようとする。
しばらくして 家の話で そう盛り上がらないと悟ると
「この辺は 住みやすいですね」とか
「駅前の○○商店が人気」とか・・・・
あんまり 家のことを持ち上げるので
（我が家は至って平均的な狭小住宅なのに）
住宅ローンの借り換えの話でも持って来たのかと思い
話につき合っていたら 今度は 駅前の話だ。
一体 何のキャンペーンだろうと思っていたら
「今度 通帳の記帳でも 何でもいいので いらしてください」 と来た。
この ネット銀行の時代に 誰が 電車に乗って 記帳だけに行くかいな。
「わたくしを呼び出して頂ければ お茶をお出しします 」 ともいう。
お茶ぐらい 自動販売機で 買います。
もったいぶった話ぶりなので よっぽど何か言いづらいのかと
思いきや なんと 本当に 世間話だけで
「では また」 と 帰って行ってしまった。
時間を返せ！
銀行が 金目当て以外で 何の用事があるというのだ。
宣伝なり キャンペーンなり こちらから １円でも引き出したいというのは
明らかなのに この カマトトぶり。
日本のビジネスにありがちな
「とりあえず ご挨拶」 が まだ 健在だったとは
ちょっと びっくりした。
まぁ これで いきなり お金の話なんて始めようものなら
初対面で はしたない、という苦情が来るのかもしれないが、
新興宗教や 訪問販売じゃあるまいし
ちゃんとした銀行なんだから さっさと 言うべきことを 言ってくれた方が
よっぽどすっきりする。
我々を担当しているのであれば 偶然近くまで来た なんて言わずに
「この投資信託が 現在おすすめです」とか
「今 キャンペーンで 金利上乗せします」とか
我が家の懐事情にふさわしい 庶民向けの運用プランでも 提示してほしい。
「まずは 顔つなぎ・・・」
今や 見知らぬ人が昼間に 「ピンポ～ン」なんて来ても
そうそう簡単にドアなど 開けない時代。
それよりも わかりやすく おすすめ商品でも説明してくれた方が
よっぽど ありがたい。
こんなドサ周りのために わざわざ女性を雇い
世間話で信頼関係を築こうなんて
あまりにも時代遅れではないか。
まぁ だいたい ３時にシャッターを閉めている時点で
終わっているけど。
ちなみに アメリカの銀行は だいたい５時まで。
ＡＴＭは２４時間。
クレジットカードで現金を引き出す機能もついているので （借入ではない）
ほとんど 銀行に行く必要がない人がほとんどですが。
日本人の駐妻の中には 自動的に 銀行が３時にしまると刷り込まれていて
アワアワしている人がたまにいるので ご参考まで。
日本の働く人々よ。
Let's just get down to business.
そうすれば 過労死もなくなるし
もっと休暇がとれるのではないでしょーか。
なぁ～んてね。
