ここ三週間ほど色々と立て込んでいて日経ビジネスが山積みになってしまい、今頃になって地震直前の3/14号を読んでいるのですが、
なんと中盤辺りに東京電力の広告を発見。
日経ビジネスは僕のアメリカ生活の少ない娯楽の一つであるためいつも端から端まで読むのですが、
日経の書く記事と異なり、企業が記事の合間に出している広告は当然ですが自社製品・サービスの一方的なアピールをしているだけなのであまりおもしろくないものが多く、さーっと読み流すことが多いのですが、
さすがに「東京電力」の文字には目が留まりますよね。
しかも、しかも、よりにもよって、「福島第一原子力発電所」の特集ではないですか・・・・・・・・
なんというタイミング。。
人によっては、地震直後に読んだ方も多いはず。
その記事の内容ですが、
「貴重な資源を繰り返し使う「プルサーマ」 ~燃料調達や廃棄物処分などで数々の利点」
というタイトルで、福島第一原子力発電所長が俳優の寺田農氏と対談しています。
寺田氏が国民目線で「原子力発電所の安全性」について質問をし、それに対し所長が様々な観点から太鼓判を押すという、まぁ企業自身が作った広告記事なので全てポジティブな内容なのは当たり前の展開なのですが、
細かい内容に関しては、今になって読むと、うわぁ。。。という点が随所に。
まぁ今さらこんなことをブログで取り上げていることこそ無意味ですし、「この記事のこの箇所は嘘だったな」とか言うのは弱いものいじめみたいなので情けない(というか、みんなもう呆れてるか)ので書きませんが、
言いたいことは、
でもこの記事って、あの津波がなかったら10秒で
「ふ~ん、原発って安全なんだね」
と読み流してしまっていたんだろうな、と。
これからは企業の広告を見る・読む時だけでなく、僕の隠れ趣味である工場見学をする時、さらには企業めぐりをする時など(銀行員に戻るつもりはないので無いとは思いますが)、
以前よりさらに批判的な視点を持つようになってしまうのかな、と歳を食うたびにさらにどんどん素直でなくなってしまう自分に嫌気がしてきました(笑)
いつも様々な方々から各エントリーに関してメールをもらっているのですが、その中でも特に秀逸だったのが、東電のいくつかの発表を受けての以下のコメント。
大人ってのは敬う対象だと教えられて、次第に【中にはそうでもない人もいる】って小学校ぐらいから思い出すわけだけど、ドンドン比率が逆転していくんだね。いやー、まいった。
読んだ瞬間動けず。いやはや、、、まさにその通り。。
そして"比率が逆転"していった後は、自分が知らぬ間にその"大人"になっているんでしょうね。
数ヶ月前のブログで「一つのメディアから情報を集めることの危なさ」について書きましたが、(メディアについてあれこれ)、
今回もテレビに出ている専門家の方々、政府の方々、誰が本当のことを言っているんだろうと懐疑的になった方も多いと思います。
では何を信じれば良いのでしょうかね。。
自分が購読している日経ビジネスだって、Bloomberg Business Weekだって、どこまで本当のことが書いてあるかなんて分かりはしない。
例えば、日経ビジネスは自動車関連の記事がやたらと多い。日本の製造業において自動車が大きな割合を占めているのは分かるし、それが日本経済全体に与える影響が大きいのも理解はできる。
しかし、自動車業界がどれだけ広告業界に貢献しているかということを知ってしまうと、どうしてもそういう記事が多くならざるを得ないのかな、と疑ってしまう。
反対に、既存大手メディアがニュースのネット配信を始めたことなど、重要なトピックにも関わらず日経ビジネスで書かれているのを見たことがない。
まぁそれでも取材力はすごいなと思うし、他の独立系ビジネス誌になかなか乗り換えれない理由はそこにあるんですけどね。
まぁメディアに飲み込まれないように、でも一方では頼りつつ、やはり以前も言ったかと思いますが「最後は自分で判断する」ということしかないのかなと。
ネットのお陰で、多方面から情報を集められる時代になりましたし。
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