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NO3257 解放軍ではなかった日本軍(28)

労務手帳 

労務手帳 18日(曇)櫻井よしこ等自由主義史観の連中は中国、韓国はともかく、少なくとも東南アジアの日本軍は白人からの解放軍で現地の人々に歓迎された、独立を助けてやったという全く根拠のないウソをばら撒いている。その嘘をシンガポールの占領軍で見てみよう。

 

 42年2月16日、占領の翌日、シンガポールは昭南島、シンガポール市は昭南市と改称され、3月15日には「昭南特別市」市制が施行された。民政移行のポーズを示したわけだが、実態は軍政そのものであった。市名の改称そのものがその意志のあらわれである。

 

 市内中心部のキャセイ劇場の前に「マレーは帝国の領土なり」という横断幕が掲げられたが、さすがに露骨すぎると思ったか、4,5日後に取り外されたという。軍政は軍政監部(鈴木宗作中将)の下で市政(大達茂雄市長)がしかれるという形をとっていた。

 

出勤簿
出勤簿 占領後、日本は中国語の新聞「昭南日報」と日本語の新聞「昭南新聞」が発行されたが、前掲の祭史君編「新馬華人抗日史料」中の「日軍統治下的新馬」(日本統治下のマラヤ)はほとんど昭南日報からの引用だという。ところが、この新聞が日本の国会図書館にない。

 

 私が職員に確認したところでは、東南アジア全体の軍政資料が少ないのだという。敗戦にあたって軍部が証拠隠滅のために焼却処分にした可能性が高い。しかし、先の「抗日史料」や日本国内の史料関係で軍政の実態はある程度あきらかにすることができる。

 

 そもそも、占領前から大本営の基本方針によって自らを「占領軍」と呼び、現地民を「土人」と蔑視してはばからない軍部が、「白人からの解放」などどこにも見当たらないのである。私の生徒が「本当に解放軍ならよかったのに」と書いた期待は完全に裏切られた。

 

昭南日報と昭南新聞
昭南日報と昭南新聞 日本の軍政下で現地語化した言葉がいくつかあるが、代表的なものに「ロームシャ」と「ケンペイタイ」がある。ロームシャは公式には「勤労奉仕隊」とよばれ、文字通り、現地の人々を無給の奉仕者として確保する狙いだ。新聞の募集要項には以下のように出た。

 

 14歳以上40歳以下の者、期間は2週間、応募者には白米2㌔が支給される」応募者には「労務手帳」が発行された。白米2㌔に惹かれて応募。実際には10分の1の200グラム、ジャガイモ飯に塩といった粗末な食事。それに日用品代として一日50銭が支給されただけ。

 

 ロームシャの仕事内容は港湾、ゴム園、道路工事、荒地の開墾、工場労働で、シンガポールは勿論、遠くはスマトラやタイにまで送られ、あの「戦場にかける橋」で有名な泰緬鉄道ににまで送られ、「死の鉄道」の悲劇になった。今も教科書にケンペイタイはそのまま教えられる。

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