”ロンドンとフランスの小さな街で子連れ駐在生活”を書き終えて、そして感想を何人かの方にいただきました。
私のこの日記を読んで、勇気が湧いたという意見ももらいましたが、恐くなったという意見ももらったのです。
確かに私は思い出したくないようなことも書きました。
ただ、この海外での思い出したくない思い出は、すっかり忘れてしまいたい思い出ではありません。
この経験から自分が変われた部分もあると思うからです。
しかし、まずその前に言いたいことがあるのです!
振り返ってみると、5年間の海外生活は大変なこともありましたけど、なかなか誰にでもできるような経験ではない経験も沢山しましたし、結局は
「海外で暮らせてよかったですか?」と聞かれたら、
これは即答で「はい。」です。
この気持ちに嘘はありません。
実際、そう答える人が圧倒的に多いハズです。
もちろん、場所にもよりますが。
ロンドンのような場所では、帰国が決まった人はみんな嘆いていました。
「ああ・・・これで夢から覚めるんだわ・・・。」
と言っていた人もいました。
もちろん、ロンドンなら誰でも100%楽しいなんてことがある訳がありません。
その時の状況にもよるでしょう。
駐在家族の生活はある程度保障されているということも大きいとは思います。
ロンドンといっても色々だし。
駐在家族は、良い安全な場所に住まわせてもらえる。
でも、例えば夫が海外転勤になって、、迷っているなら、
”とりあえずは行ってみないと!”とは強く感じます。
(もちろんこれも場所、状況によりますが)
私のこの日記の人種差別のことを書いた部分が印象に残った人が多いように私は感じています。
だけど、実際海外に住んで、そんなこと一度も感じたことがなかったと言う人もいるのです。
私自身は感じた訳ですが。
だけど、この経験を無駄にはしたくないという気持ちもあります。
そのためにもここで言いたいのです。
結局どこに住んでいてもみんな人間はやっぱり似ているのではないでしょうか。
フランス人に
「日本人は働いてばかりで笑わないのかと思った。」
と言われたことがありますが、まさか!
人は遠い国の人々や文化を奇妙に感じることがあるのではないでしょうか。
真っ黒なマントを頭からすっぽり被って、目だけ出している国の人。
ちょっと近寄り難い気がする人もいるでしょう。
だけど、この前、あるTV番組で、そういう国に行っていた人が
「そういうマントを被っている女の人が、家に戻ってきて”うわあ!暑かった~!こんなもの着てたらそりゃ暑いわ!”と叫んでいた。」と言っていましたけど、きっとみんなよく知り合えば同じだなあって感じることは多いのでしょうね。
それができたら、きっと差別なんて無くなるのかもしれません。
”差別反対!”ってプラカードを持って行進するのもひとつの方法だけど、あまりピンとこないのかも。
お互いにもっと知り合うってどうすればいいのでしょうかね。
韓国のドラマにハマった人たちも、結局、韓国人も私たちと同じように悩んだり笑ったりしているのだなと当たり前のことに気が付いて親近感を持った人も多いのではないでしょうか。
私は・・・好奇心って大切だなあって感じたのです。
みみのクラスにも好奇心の強い子供が何人かいて、すでに日本のことを結構詳しく知っていました。
「日本は色々なものを作るのが得意で素晴らしい国。」
と言ってくれました。
他にも会う度に沢山質問してくる子がいて、一度我が家に琴を弾ける日本人留学生に来てもらって、みみのクラスメイトも招待して琴演奏や、折り紙教室をやったら、その子たちは本当に目を輝かせていました。
その後、会う度に
「もう一回やって!!」と言われたのです。
みみをからかう子供たちは、決してこのような子たちではなかったのです。
そう、こういう子たちの真逆だと言っていいと思います。
そして、その親も同じ。
だから、知りたいという気持ちと、知るということは大切だと感じます。
また、差別の話になってしまっていますけど、これも書きたかったことです。
しかし、やっぱりどこにでも”とても真似できない”と思えるような素晴らしい人もいるのです。
どうやって感謝を表したら???と思って日本からプレゼントを送ったりすると、向こうもいっぱいフランスのものを送ってきてくれるのですから!
本当にどうすればいい??
色々な角度から勉強になって、そしてなかなかできない経験や、なかなか食べることのできない美味しいものを食べて、そして、帰ってきたわけです。
自分の国、日本が思っていたよりも素晴らしい国だったとも実感した。
色々な想いを胸に詰めて帰ってもあまり海外生活の経験を話す機会は持てません。
これも、経験者なら誰でも思いあたるところのハズです。
吐き出すように・・・日記を書きました。
なるべく、、、恐くなったというよりも、励まされるような日記であればいいと願うのですけれど・・・。