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NO2431 日本の新聞・テレビの堕落(1)

サイ・ババセンター
サイ・ババセンター 20日(土)終日快晴。毎週木、土の朝粥トレッキングの途中、ブリンチャンの入口、ヒンズー寺院の向かいに怪しげな建物がある。今日その看板を見たら、サテイア・サイババ・センターだった。1926年南インド生まれで一昨年死去し、政府はマザー・テレサ同様国葬で弔った。

 日本ではサイ・ババというと、オウム真理教並みに扱われている。調べてみると、似ても似つかぬ団体で、彼はスピリチュアルリーダーであり、社会慈善事業家だった。麻原が彼に学んだと言ったために、誤解が広がったようだ。全世界126ヵ国にセンターがあると。

 有馬哲夫著「原発・正力・CIA」と藤原正彦著「国家の品格」を読み終えて、ため息が出た。この2冊は偶然だが、合わせ読んで戦後日本の裏面史と最近の歴史認識の右傾化の関係が理解できたような気がする。ただ、年のせいか、頭の中ですっきりと整理できない。

ブリンチャンのモスク
ブリンチャンのモスク 日本のマスコミの堕落ぶりは今に始まったことではなかった。現在日本の全国紙となっている読売、朝日、毎日も創立当初から政治家が絡み、御用新聞化の危機に曝されてきたと言ってもいい。とりわけ読売新聞は正力松太郎の政治志向の道具として出発した。

 正力は85年富山県生まれで、大学卒業後警視庁に入り、約10年の在勤中に18年の米騒動弾圧の功により叙勲を受け、23年の関東大震災の朝鮮人虐殺事件の基になったデマを組織的に流布した張本人。(後日あれは誤りだったと語る)24年の虎の門事件(昭和天皇が摂政の頃の暗殺未遂事件)で辞職。

 同年、当時、朝日や毎日のはるか後塵を拝していた読売新聞を自分の政治的野望を実現するために借金をして買収。今ではプロ野球(巨人)、テレビ(日本テレビ)、原子力(初代原子力委員長)の父と呼ばれているらしい。その名声の背後にどす黒い暗躍があった。

ブリンチャンの宝くじ売り場
ブリンチャンの宝くじ売り場 それをアメリカ公文書館の「CIAファイル」(アメリカ諜報機関)を読み解いて、明らかにしたのが有馬氏の著書である。正力の政治的野望とはメデイア(新聞、テレビ網)と原発導入を通して総理大臣のイスを狙うというもので、CIAの思惑と合致したのだ。

 CIAの野望とは53年1月の「対日心理戦計画」の策定。つまり「日本のメデイアを操作して、再軍備に賛成するものを支援し、共産主義者や反米感情を持つ人々に反感を持つよう世論を導く」というもの。CIAが目をつけたのが正力松太郎だったという訳である。

 両者の思惑が一致したのだが、双方は信頼関係で結ばれたのではなく、互いに相手を利用しようとした汚い関係だった。背景説明が必要だが、詳しくは本著を読んでいただくしかない。54年の福竜丸被爆事件で国内の反核運動の盛り上がりにアメリカや根っからの反共主義者であった正力が恐怖を抱いた事実だけを指摘しておきたい。

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