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芸能人虐待報道の問題点(3)

 
 
さらに 大沢長男の場合
 
もう一つ、大きな障害を抱えていたという。
 
 
 
感音性難聴。
 
 
 
高音だけが聞こえにくいという耳の障害で
 
まったく聞こえないかというと そんなことはないし
 
幼いころは 反応が悪い、 呼びかけても なかなか答えない、といった 
 
「にぶい子」程度で 済まされてきたのだろう。
 
障害の程度としては 軽かったかもしれないが
 
だからこそ 長男の聴覚障害は
 
子育てをしている上で 親子関係を悪化させる要素だったのではないか。
 
子どもに一生懸命声をかけているのに 聞いてない、ということほど
 
親として 気分を害されるものはない。
 
耳がちゃんと聞こえている子でも 遊びに集中していると ほとんど
 
こちらの言うことなんて聞いていないし もう少し大きくなると
 
子供たちは 「聞きたくないことは 聞こえないふりをする」ことまで覚える。
 
長男君の 耳の障害が見つかったのは なんと 小学2年生の時だったという。
 
それまでの間 両親が 「どうしてこの子は ちゃんという事を聞けないんだ」と
 
思ったことは 1度や2度ではなかっただろう。
 
 
 
そもそも 大沢は 「しつけ」に関しては 独自の哲学があるようで、
 
間違ったことをしたり 悪いことをすると
 
「ぱっちぱちにしめてやる」 そうだ。
 
 
今回の記事の中にあった 「日本刀」についても
 
長男が門限を守らなかったので 突き付けた、
 
本物ではなく 模造刀、と 言っている。
 
 
 
 
 
 
いや いや。
 
本当に切れる刀かどうかの話じゃないからっ!
 
 
 
 
 
 
日本では いまだに こういう考え方をする人が たいへん多い。
 
しつけは 厳しく。
 
善悪の判断がつかない子については 体で覚えさせる。
 
親のいう事が聞けない 約束を守れないというような子には
 
言葉で言っても無駄で ちゃんと 「罰」を受けると言う事を
 
「痛み」で わからせないといけない。
 
 
 
 
 
 
たいへん ”原始的”な 考え方だと思う。
 
 
 
 
 
女性が不倫をしたら 石で 滅多打ちにして処刑する、とか
 
部族のルールを守れない奴は 火あぶり、とか 
 
そんなルールに共通するような 子育て法。
 
暴力をしつけ、と言い切る親のマインドには 
 
「悪い奴には 裁きを!」という思想が 沁みついているのだろう。
 
 
 
そして そんな考え方の親が まだまだ日本でメジャーな位置を占めるという
 
恐ろしい事実。
 
「この子が悪いことをするので 殴りました」と言えば
 
一生懸命 子供を育てようとしている親、と 納得してしまう世間。
 
 
 
 
 
 
 
以前 通っていた美容院で 担当してくれていた男の子が
 
わたしに子供が2人いると聞くと
 
「お子さんを 殴ったりしますか?」 と言われ びっくりしたのを思い出す。
 
 
 
たしかに あまりにもいう事をきかず 口答えばかりするのでイラついて
 
頭をはたいたことは ある。
 
 
しかし 「殴る」というのは かなり 強烈な表現だ。
 
 
 
思わず 「あなたは 殴られたことがあったの?」と聞くと
 
それは それは もう  壮絶な 暴力の歴史が 次から次へと出てきた。
 
 
 
「いや 僕が悪い事をしていたから 仕方ないんですけどね」と彼は 言う。
 
 
 
宿題をしなかったり
 
やっていても ふざけてしまったり
 
また 高校になってからは 友達と遊んでいるうちに門限を過ぎてしまい
 
朝帰りをした。
 
 
 
 
そんな時 両親は 彼に 「悪いことをしている」ということを叩き込ませようと
 
母親は 彼の手のひらに 鉛筆を 刺し、
 
父親は 玄関の前で 朝帰りの彼を 仁王立ちで迎え入れ、
 
バットで メタメタに殴りつけ
 
彼は 頭から 血を ドロドロ流しながら そのまま学校に行ったそうである。
 
 
 
 
「僕が 調子に乗って 遊んでばかりいたんですよねぇ~。
 
 父親は土方をやっていたんで 高校になっても 力では かなわかったですよ。
 
 あ、でも その高校の時が殴られたのは最後で
 
 今は 家族とも仲がいいんですよ~」 という。
 
 
彼の中では 真剣に子供に向き合った親、という 印象は変わらないらしい。
 
ただ 私は その話を聞いて 大変失礼だが 結局 その親は
 
彼に 肝心なことを 教えられなかったんじゃないかと感じた。
 
 
 
たたこうが 殴ろうが 刺そうが
 
結局 彼は あまり勉強をすることがなかったし
 
夜遊びを やめることもなかった。
 
なぜ 門限が設けられていたのかも 心底理解していなかったと思う。
 
 
 
そして 親の暴力だけが エスカレートしていった。
 
 
 
 
ちょっとゲンコツが 平手打ちになり グーになり そして 体に蹴りが入り、
 
そのうち 素手では追いつかなくなって 道具を持ち出してきて
 
それで 殴るようになった。
 
 
 
 
子どもだって 殴られたくないから 逃げる。
 
身を守ろうとする。 本能で急所を避ける。
 
そうすると 親は 自分から逃げているように感じ
 
ますます 滅多打ちにしようとする。
 
嘘をついて 逃げようとする子もいる。
 
これがまた 「正しいことを教えてやろう」としている 親を逆上させる。
 
 
 
 
 
しかし 肝心なことには 何も説明されていない。
 
 
 
 
なぜ 宿題をしないといけないのか、
 
なぜ 夜遊びをしたり 決められた時間に家に戻らないといけないのか、
 
 
 
 
 
本来 親が子供に伝えなければならない 「ルール」よりも
 
それを破ったことに対する 処罰だけが 重くなっていく。
 
 
 
こういう育てられた方をした彼が
 
将来子供を持てば いったい どんな風になるのだろうと思い
 
「 自分の子が 夜遊びするようになったら どうするの?」
 
と聞くと
 
「 いやぁ~ 自分が殴られて すっごく嫌だったので
 
 自分は 絶対に 自分の子どもには 暴力は振るいません」 という。
 
 
 
 
しかし 世の中のルールや 親が子どもを心配する気持ち、
 
子どもを守ってやりたいという親の心を 言葉でちゃんと伝えてもらうことなく
 
一方的に 殴られていただけの彼に 果たして 言葉による
 
しつけができるだろうか。
 
 
 
しつけとは 本来 子供が社会に出て生きていく上で
 
困らないための 作法を 教えることだと思う。
 
 
それを 守れない人間を 罰する行為ではないはず。
 
 
 
 
 
現在 長男君は 大沢の暴力におびえて 友達の家に逃げているという。
 
 
一方の大沢は 家出した息子を探そうとしていたというが、
 
「あの子は 昔から 虚言癖があり ありもしないことを言うんです」と
 
過去の自分の虐待行為については 否定。
 
現在は 再婚し 大沢親子とは 別々に暮らしている母親の喜多嶋舞も
 
「過去に殴ったことはない」といい
 
子どもがウソをついている可能性を指摘していた。
 
 
 
 
 
渾身の告白も 真っ向から 否定された 彼の悲しみは 
 
どれだけ 深かったことだろう。
 
 
 
両親が離婚し お互いに再婚して 普通の子でも 荒れる環境なのに
 
彼の非行行為ばかりが注目され
 
父親も母親も 誰も 彼の気持ちをわかってやろうとしていない
 
この寂しさ。
 
 
 
いくら親権を父親に譲り
 
現在は 一緒に暮らしていない状況であったとしても
 
母親として 「家出したって聞いて 心配してたんですけどね」のコメントは
 
ないでしょう。
 
 
 
 
 
 
この話 どうやら まだ続きます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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