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日本とアメリカの大家族(2)

 
 
 
日本とアメリカの大家族に対する イメージの違いは
 
日本の情報番組内での ダガーファミリーに対する
 
インタビューにも よく表れていた。
 
 
 
日本人の大家族の場合 スタジオに子供たちまで呼んだら
 
収集がつかなくなりそうだが ダガー一族の子供たちは ひな壇に
 
きちんと座って お行儀がよい。
 
下の方で ちびちゃんたちが ゴソゴソしているが なんとか 座っている。
 
ご夫婦は この日は ブルーと黒の洋服でコーディネート。
 
子供たちも ござっぱりとした格好で 白と黒に統一している。
 
 
 
 
さぁ アメリカの大家族さんに 質問です。
 
 
Q、旦那さんはお仕事は何をされているんですか?
 
  ( 経済的にどうなの?という探り )
 
 
A,不動産関係の会社を経営しています。
 
   (たしか タガー氏は 建築会社のようなものを経営しており
    一応 中流階級、ということになっているが 田舎ぐらしということもあり
    広大なお屋敷で 子供たちは 何不自由なく くらしている)
 
 
 
Q、(子供たちへ)兄弟姉妹が多くて 大変じゃないですか  
  一人になりたいと思うことはないですか?
 
 
     高校生ぐらいの女の子が ハキハキと答える。
     「むしろ いつも 周りに誰かがいるのが 当たり前になっているので
     一人だと 寂しくなってしまう。 
     年の近い兄弟姉妹が多いと いつも遊び相手がいて 楽しいです。」
 
 
     (日本の貧乏大家族の高校生に これが 言えるか?)
 
 
 
Q, 家族は まだ 増えてほしいですか?
   自分も 将来 大家族になりたいですか?
 
 
      もちろん イエス。 私も10人ぐらいは産むかも?
 
 
      (タガー家では 長男が結婚して 実家に同居し、子供も2人
       生まれたので 19人兄弟の末っ子の方の子たちと
       いっしょくた?で 育てている。 長男の家でも 親を見習い
       まだまだ たくさんの子どもを産みたいそうだ)
 
 
     ちなみに日本の大家族で お母さんが13人目か14人目を妊娠した時、
     当時19歳ぐらいだった長女が 泣いて嫌がっていた。
     自分に世話が押し付けられるのが 目に見えていたし これ以上
     生活が苦しくなるのが 耐えられなかったようだ。
     自分は結婚したら こどもは1人にする、と宣言し、
     「もっと 産めよ~」と言う母親と ケンカしていた。
 
 
     子供が生まれる仕組みも当然知っていた長女ちゃん。
     狭い家の中で 夫婦の夜の営みも筒抜けだったようで
     この状態でもまだ 子作りに励もうとする母親に
     本気で 嫌気がさしていた模様。
     「お母さんが 毎晩 へんな声を出して迫るからだっ!」と
     キレていて、 可哀相だった。
 
     このあたりで 長女はワンルームを借りて独立したと記憶している。
 
 
 
Q,お母さんは 怖いですか?
 
 
      大家族のオカンといえば 普段は子供たちをなすがままにしているが
      いざ もめごとが大きくなると ドカーンと登場して
      「お前ら ふざけんな!」などと大声で一喝!
      場合によっては 兄弟たちを並べて ビンタで張り倒すみたいなことを
      やっていたような。 こうやって 自由奔放に見えても 実は
      お母さんは 〆るところは 〆ていて、 ちゃんとしつけ?している。
      そして お母さんが本気で怒ると 怖い。みたいな描かれ方。
 
      だから この質問だったようだが、
      ダガーファミリーには ちょっと意味不明だったようで
      みんなが 何でそんなこと言うの?という感じで
      「いいぇ~ そんなこと あるわけないです」と
      お母さんが 代表で 首を振りながら答えていた。
 
 
 
Q、 旅行とか 行くんですか?
 
 
      これまた 大家族を小馬鹿にした質問か。
      経済的にも 人数的にも 兄弟の年齢差を考えても
      この家族がひとつにまとまって お金のかかる「旅」など
      できるわけがないという前提。
 
      ところがどっこい、 タガーファミリーは 常に旅行している。
      別に 日本のテレビ局が かわいそうだと思って
      招待してくれなくても 大型バスで 全米中をあちこち旅している。
 
      だいたい 旅行=金、という発想が 日本的で、
      アメリカでは 車に乗り込めば どこでも 誰でも バケーションに
      行ける。 それも 観光地に旅行するという人は まれで
      だいたいは 友人や親戚 訪ねて行き
      そこに泊めてもらって 遊んだり パーティーするだけで 
      充分なのである。
 
      アメリカ人の休暇の過ごし方が だいたいこんな感じだし
      それに加えて タガーファミリーは全米の大家族仲間を訪ねたり
      教会のツアーに参加したり 有名人になったことで
      アメリカの政治家の選挙キャンペーンへの同行なども
      求められているようで、
      自家用車が 「バス」ということを除けば この大家族は
      いたって平均的な アメリカ的休暇の過ごし方をしている。
 
 
 
Q まだ 子供は産みたいですか?
 
      もちろん イエス。
      
      日本の大家族のように 夫婦の会話はあまりないけど 
      とーちゃんも かーちゃんも 性欲はある。
      だから二人は 夜に 体で コミュニケーションをとる。      
      それはいいのだが  とーちゃんが 避妊してくれない。
      だから 次々 できちゃって 大変。 といった図式は
      アメリカでは 成立しない。
 
 
      そもそもタガー夫人が 大家族を目指したのは 若いころの流産が
      きっかけだったという。 命は 無条件に与えられるものではない。
      たとえ 授かったとしても 必ずしも 誕生するわけではない。
      そんな 人間が忘れがちな 当たり前の事実に気づかされた夫人は
 
      「 これからは 授かること自体、産めること自体が奇跡。
       だから 神から与えられたものは すべて 受け取る」 と
       決心したそうだ。
 
 
 
 
日本人がイメージする ちゃらいアメリカ人からは 想像ができないかもしれないが
 
アメリカの田舎の方では まだ こんな風に キリスト教の教えに従い
 
婚前交渉はしない、ロックは聞かない、教会の活動に深くかかわる、
 
夫婦間で避妊はしない、もちろん 中絶などもってのほか、という
 
思想を貫いている人々が たくさんいる。
 
 
田舎の高校には 「禁欲クラブ」というのがあって
 
高校生たちが 真面目に お付き合いをしながらも いかに生理的欲求に
 
ながされずに 結婚までゴールできるかを 真剣に考えていたりする。
 
 
 
タガー家の ティーンの中にも 現在 ラブラブで ボーイフレンドができた子が
いるのだが その子は なんと 彼氏と 夜 外出したり 旅行でお泊り?
するときには 掟を破ってしまわないように
自ら願って 「お目付け役」を 同行させているという。
 
 
 
英語で chaperone というのだが 私も 噂では聞いたことがあったものの
本当に この制度を 現代で利用している 若者がいることに衝撃を受けた。
 
 
 
教会を通じて紹介された 親も認める 既婚の女性が その役割をするのだそうだ。
 
 
 
でも おもしろいのは テレビカメラの前で チューは 連発 するんだよね。 
それは OK らしい。
 
 
 
 
育児に関して言うと お母さんは確かに大変そうだけど
 
上の子たちが 進んで 小さい子たちの面倒を見ているし
 
家の中の 掃除や家事も 細かく分担して それぞれが手伝っているよう。
 
もちろん 時には ベビーシッターや ハウスキーパー(お掃除の人)を
 
利用したりして 夫婦だけで 出かけるような時間も ちゃんと作っている様子。
 
 
 
 
子供たちは それぞれ 部屋を持っているし
 
小学校低学年~高学年のグループは ピアノを囲んで
 
バイオリンの練習に いそしんでいる。
 
 
何よりも 19人の子供たちが 自由奔放に遊べるすばらしい環境と
 
広い屋内空間。 テレビに出たことで ギャラが入り
 
多少 本来より 生活環境が良くなった部分はあるかもしれないが
 
決して 大金持ちの生活ではなく ごく平均的な暮らしぶりだと言える。
 
でも これが アメリカという国が持つ 本当の「豊かさ」なんだろうなと思う。
 
日本のように 自分たちの生活を削ってまで 大家族を持つような 
 
無謀な事をする人はいないということだ。
 
 
 
 
かの日本の大家族番組 ビッグダディでは、生活苦から
 
自給自足の生活を目指して 奄美大島に一家で引っ越したものの
 
知り合いのいない土地で 家計は火の車 子供は ギャンギャン泣くはで
 
奥さんが よれよれのTシャツに ボサボサの頭で 家の隅っこに座ったまま
 
夫と 一言も口を利かないという生活をしていたシーンを記憶している。
 
とーちゃんは シレ―っとして 話がしたいというかーちゃんにも 「何?」。
 
ろくに話そうともせず かーちゃんも そんなとーちゃんに嫌気がさして
 
ちゃんと話そうとしない。
 
結局 耐えられなくなったかーちゃんが 子供たちを置いて 
 
家出しませんでしたっけ?
 
 
 
 
2012年の現代も バリバリの80年スタイルの髪形で
 
キラキラとした目で 「神」や 「愛」 を 語り
 
夫と目が合うと 「チュッチュ」とキスをする 19人の母、タガー夫人を久々に見て
 
アメリカの持つ 底力のようなものを感じると同時に
 
廃墟のような家の片隅で うなだれていた 日本人大家族母の
 
その後の幸せを 願わずにはいられない。
 
 
 
 
 
現実には アメリカにいたって 日本にいたって 育児が大変なのには
 
変わりないんだけど、今一度 大きくても 小さくても
 
家族のいる喜びを 全身で 感じてみるのも いいかもしれないですね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
      
 
 
 
 
 
 
 
 

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ニューヨーク駐在生活ありのまま

http://blogs.yahoo.co.jp/sabenukey

主婦ジャーナリストがホンネで綴るNY郊外の駐在生活。爆笑記事から泣ける記事まで アメリカと日本の「今」が分かります。

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