日本は顧客ニーズに応じることが得意ですよね。お客様は神様だ、なんて言葉があったりします。
日本製品は総じて優れているし、アフターサービスもすばらしいと思います。ライバル国の台頭が著しいとはいえ、世界でも日本製品、サービスの評判は上々です。
一方で、日本の大学等研究機関ではその優れた日本人の能力があまり発揮されていないと思うのです。
研究の目的は「科学の発展のため」あるいは「国の発展のため」などといわれます。
しかしながら、なぜ科学を発展させる必要があるのか、なぜその研究を行うことが国の発展につながるのか、という部分がいつも曖昧です。それは、顧客(例えば国)の「ニーズ」が明確化・具体化されていないため、顧客ニーズを把握しない商品開発に近い感覚を覚えるのだと思います。
国の発展のための研究と言うのであれば、国のニーズを把握することが必要ですよね。例えば、日本の問題はエネルギー資源の大部分を輸入に頼ること、増大する軍事的脅威、とする。
そうすると、輸入エネルギー資源に頼らないエネルギー資源の開発、あるいは防衛力強化のための研究が必要となります。こうした大テーマに基づき各分野に細分化たものが研究テーマになります。
さらには、国の発展のためには産業が発展する必要があるので、産業界のニーズに応じた研究を行うことは理にかなうと思います。
研究成果がまずあって、後付で何に役立つかを考えるベクトルだと、それが本当に国の発展のためとなる可能性が低くなります。
ニーズに応じた研究を目指すことで、学会発表や論文投稿を(単に論文数がどうのこうの、という話ではなく)、国や産業界にスポンサーとなってもらうための技術営業と捉えることができるようになると思います。
この手法、科学的大発見は少ないが品質やサービス向上の得意な日本人に向いていると感じますがいかがでしょうか。
海外赴任時に必要な予防接種や健康診断が可能な全国のクリニックを紹介しております。