居合を初めて三年くらいになりますが、この度、初段に合格しました。
段の試験自体は昨年の9月に受ける予定だったのですが、仕事が忙しすぎて延期し続けていたんですよね。
稽古自体は週一回ではありますが継続し続けていたので腕が鈍ることはなかったですが、
筆記試験に関しては開始1分前まで必死になって流派の創始者の名前を頭に叩き込んだりもうぎりぎりでした。
筆記試験をパスし、その後道場に入りその場で師範が選んだいくつかの形を披露するのですが、いきなり一本目で気負いすぎたか自分で20点くらいの出来のへなちょこな一撃。
試験の30分前に先輩に最終調整をしてもらった時に言われた忠告が頭から離れず、本番に無理にそれを実行しようとしたため体と呼吸が合わなかったんですよね。
自分の今の実力での最高のパフォーマンスをするべきでしたが、ついつい先輩の尤もな意見に頭がいっぱいになって自分を見失ってしまいました。
失敗した途端に焦って汗が出てきて「これはまずい」と思い、次の形に入る際にいつもより長めに間隔を取って呼吸を落ち着かせたところ、すっと気持ちが戻り挽回の一太刀。その後の全ての形は自分としてはまぁまぁの出来でクリアできたかなと。
でも後で友達が撮ってくれたビデオを見ましたが、まぁひどいもんですね。その数日前に練習の際に撮ってもらった方が何倍も良い動きをしていました。結構本番には強い方なんですがねぇ。
そんなに緊張していなかったし。
何はともあれ数分後に合格と言われほっとした途端、急に涙が湧き出てきました。いやー恥ずかしい。
まぁ初段なんてものはスタートラインに過ぎないもので、これでやっと「あ、僕居合やってます」と言える段階になったのかなと。
アメリカ人は初段を取った途端、学校のクラスで"Pass"をもらったかのように達成感を感じて辞めてしまう人が多いそうですが、
僕は改善できると思える点が自分の頭の中だけでも既にいくつも見えているので、辞めたいなんて一切思いません。さらに試験後も多くの点を師範に指摘され、それを全て直すのにはこの先一体何年かかるんでしょうかね。
まぁ段なんていうのは所詮紙切れ一枚なのですが、唯一大きく変わったことと言えば、道場での責任でしょうか。
師範の代わりに初心者に基本を教えるのは今まで通りというか当然の責任ですが、それ以上に稽古中の立ち振る舞いに関し「今までと同じでは困る」とはっきり師範に言われました。
「どんな時も他の生徒に手本として見られていることを忘れるな」
とのこと。確かに。
最近は先輩達が色々と所用で道場にほとんど来ないので僕が一番上になることが多いです。
今までは仕事で疲れて稽古中にだらーっとしていたことも正直ありましたが、もうそんなことはできないってことですね。
実は今度NYのどこぞかでやるCherry Blossom Festival (桜祭り)に招待されました。当日はちょうど師範がシカゴに棒術と剣術の稽古に行くとかで不在のため、僕を中心に3名ほどでいくつかの形を披露することになっています。
師範無しで大衆の前でやるのは初めて。。大丈夫かな。。
というか、初段を取ったばかりのペーペー侍がリーダーってのはどうなんだろう。。。
「あんたなら大丈夫だから、いい経験になるしやってきなさい」
って師範に言われましたが、そういうところはアメリカだね。。失敗しても知りませんぜ。
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