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NO1976 被災地再訪・慰霊の旅(2)

倒壊した女川のビル
倒壊した女川のビル 10日(火)今朝の新聞にあの遠藤未希さんが殉職死した南三陸町の防災庁舎が8月に遺族の意向を受けて解体が決まったとの記事。私たちが防災庁舎でお参りをしている時、後ろから声をかけてきた方がいた。Sさんといい、名刺には南三陸町復興協会理事とあった。

 Sさんは庁舎向かいの僅かに残った住宅の方向を指さし、一軒前の我が家は津波にさらわれました、と淡々と話し、ベトナム仏教界の慰霊団来日の経過を説明された後、テレビでは英雄扱いされていた防災庁舎の屋上のアンテナで生き延びた佐藤仁町長批判を始めた。

 Sさんは、勿論生き残ったことを非難しているのではない。遠藤さんを初め、41名もの職員があの庁舎で命を落としたのに、町長や町の幹部だけが助かったのは偶然とは思えない。許せないのは、あの庁舎を遺族の意向を無視し、原爆ドームのように残すとしたこと。

倒壊したビルの中に車が
倒壊したビルの中に車が 49日、100日、1周忌法要で遺族の前に姿を見せず、目立ちたがりで、東京や九州方面に講演などをしているのはおかしいではないか。高台移転を巡って町の意見を集約しなければならないなど、やるべきことが沢山あるのに町をあけるのはどうかと思うと。

 我々はテレビでしか内情は知らないから、立派な町長だと思ってきたが、Sさんの主張が事実なら変だということになる。L子も「リーダーが先頭になって犠牲になるべしとの考えなら私は不賛成だけど、確かに法要不参加や今の時期の講演活動はどうかと思う」と。

 先行きが心配なので、1時間余りで失礼して防災庁舎を離れ、気仙沼に向かう。惨状続きで、時々車を止めて写真を撮るが、とても収めきれるものではない。途中、民宿を発見、聞いてみたが、やってはいるが、予約しか受け付けていない、御免なさいと謝られた。

地震が来たら津波に用心
地震が来たら津波に用心 民宿が営業していること自体が驚きだった。山の上の方でここまで津波が来なかったということだろう。下手をすると、宿は内陸の方に入って探さなければならないかもと覚悟して、気仙沼に入る。L子が「ビジネスホテルがあります」迷わず投宿。5時だった。

 経営者の老夫婦の奥さんから話を聞いた。ラジオで6メートルの津波と聞いたから、ここまでは来ないと思ったら、お父さん(御主人が)10mだと車の中で聴いた。逃げようとなり、玄関の戸締りもせず高台に逃げた。一晩おいて帰ってきたら一階は水浸しだった。

 津波が来たら逃げろ、てんでんこ、に逃げろという祖先からの言い伝えは本当だった。生徒が通る道路脇にも1933年に建てられた石碑に「地震があったら津波の用心」とあった。こうした言い伝えは極めて重要だ。今日は一か月半ぶりのテニスが出来て気持ち良かった。

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