明蓬館高校にやってきた3年が経ちます。最初に始めたことは、この校長ブログを書くことでした。もともとわたしは、下手な文章を書いては直おし、直して書くのが大好きです。ときに、文章にいろいろなアクセントをつけるために、修辞を考えます。これも好きなことです。本来なら、文章の中味や内容が大事なのに、修辞に凝るのは邪道です。それは知っているのですが、どうしても文章のつなぎ、調子などを考えてしまうのです。
私の文章書きに拍車をかけた文人に司馬遼太郎氏がいます。特に、氏の「街道をゆく」シリーズからいろいろな感化を受けました。日本各地はもとより、中国、韓国、台湾、アイルランド、アメリカ、モンゴル、オランダなど、それぞれの地の歴史や地理、そして輩出した人物に焦点をあてる文体が私の知らない修辞の関心を刺激したのです。
わたしは、樺太で生まれ、北海道で育ち、東京で勉強したり仕事をし、沖縄で幼児教育をやり、奨学金をもらってアメリカにわたり学位取得の区切りをつけてから、横須賀で仕事を再開し、兵庫の田舎で教師教育に携わり、東京で初めて自分の居を構えるという遍歴をたどりました。そこから多くの思索の基となった出来事に出会いました。
このような徘徊?のお陰で、日本のあちこちを旅することができ、そこでいろいろな人と出会いました。また、仕事の性質上、英語圏を中心に大都会や田舎を訪ねては、学校教育の内容を調べる機会を得ました。本当に恵まれた経験をしてきました。友達という貴重な宝も得ました。
このブログではテーマをたてて、それに関する思索を深めようとしてきました。例えば「失敗した子育てと教育」、「ライセンスプレート」、「数字と統計」、「囲碁の珠玉の言葉」、「愛読書」など、自分の雑多な体験にそって日常的なことでも大事なことだと思うことを忘れないように書き留めてきました。
ブログは自分の考えの記録です。全くの回想のような独り言です。それを十分に堪能しました。人様にはお役に立たないことばかりになりました。拙いブログにお付き合いくださった方々に、この場を借りてお礼申し上げます。