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NO1935 自然エネルギーの未来(5)

ハノイの旧市街
ハノイの旧市街 26日(日)今更驚くことではないが、文科省の地震調査委員会事務局が作成した宮城―福島沖での巨大津波の危険を指摘する報告書をこともあろうに東電、東北電、日本原子力発電の3電力会社に示し、電力側が修正を求め、それを文科省が受け入れていたという。

 原子力村の癒着というより、電力側の言いなりになっている政治のありようの問題である。あの大震災8か月前の事実である。これだけでも犯罪になり得る事実ではないのか。何度でも書くが、こうした事実関係の責任をだれも負おうとしないことが病理的だ。

 ソフトバンクの孫社長がネット上でバッシングされている。やれ自然エネルギーの掛け声倒れだ、パフォーマンスだ、もう撤退を始めている等々。しかし、私は孫社長の熱意を疑っていない。それは昨年10月に電力事業のSBエナジーという会社を立ち上げたことだ。

市場の雑踏
市場の雑踏 SBエナジーは北海道帯広市と苫小牧市の計3か所で太陽電池パネルの性能評価を行う太陽光発電試験場を建設。今年1月末から日本メーカー7社、海外メーカー3社の10社のパネルについて発電特性をリアルタイムで公表し始めた。競争を重視する孫社長ならではだ。 

 企業、家庭を問わず誰もが容易に特性を比較できるようになるため、パネルメーカーからは「ここまであからさまになるとインパクトは大きい」と戦々恐々としているという。今年12月までデータが公表され続けるというから、画期的な取り組みになるのではないか。

 最終結果がどう出るかはわからないが、今までの結果からすると意外な事実が明らかになった。従来、低価格の中国メーカーと、品質・性能で上回る日本メーカーというのが一般的な構図だった。だが、ある日のデータでは1位は日本、2,3位は中国メーカーだった。

旧市街の雑踏
旧市街の雑踏 私が孫社長を弁護する理由はない。しかし、孫社長がどれほど原発事故に危機感を持ち、自然エネルギー推進を叫んだとて、慈善事業ではないのだから、全く採算の合わないことに関わり続けることは不可能だろう。7月に始まる買取価格制度を初め、ハードルは高い。

 それでも私はもう一度孫社長の後押しをする流れが来る予感がする。それは太陽光パネルの驚くべき技術革新である。パネルの小型化、設置方法の改善(フランスではパネルと牧草地の共存がすでにスタート)、曇天下での蓄電技術など一気に進展している。

 先に紹介した政府の「コスト等検証委員会」の報告書解説で国家戦略室の田中良典氏の解説でも「風力と地熱は、原発や火力と同じくらい安くなり得る」という論考の中で、太陽光も2030年には大幅な価格低下が期待され、現在の2分の一から3分の一になると試算。


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