元NHK解説委員の池上彰さんが東京工業大学リベラルアーツセンター教授に
就任したというニュースを先週目にしました。
つい最近までテレビのバラエティ番組にひっぱりだこだった池上彰さんが、
理系の国内トップ大学で講座を受け持つことになった背景には、
(社会科学系に弱い?)理系学生の「社会性、人間性を養うため」という同大学
の目的があるようです。
池上彰さんは、ニュースを小、中学生のこどもたちにもわかりやすく伝える
語り口で有名になった人です。その後もTV出演や講演、また他大学の客員
教授、執筆となおも社会的に活躍される理由は、その的確な語り口が魅力で
あることと同時に、今、彼の「情報を的確に判断し、理解する」手法が、とても
新鮮で、重要だとして社会で認められているからだと思います。
さて、辞書でリベラルアーツを調べると・・・
=liberal arts=
専門科目に対して、一般的知識を与え、学力の発展を目的とした語学・文学・
自然科学・哲学・歴史などの分野 (リーダーズ英和辞典)
とありました。
大学で主に勉強するものは、リベラルアーツから一歩も二歩も踏み込んだ
専門科目ですが、その専門科目を、本当に身につけるためには、学生一人一人
のリベアルアーツ知識の充実が欠かせないということだと思います。
ここ最近の小中学生教育の動きで、新聞記事を学習に取り入れる試みが
目立つようになってきたのも、そのような考えを改めて裏付けるものではないで
しょうか。
インターネットの情報が何よりも速く配信され便利になった世の中で、新聞を
家庭でよむことが少なくなりました。新聞を読む=「社会性・人間性を養う」
とまでは言い切れませんが、広く知識を得たり、考え方のヒントを得る格好の
ツールであることは確かです。
自分なりの意見がを持っている子が多い東京インターハイスクールの生徒
には、だからこそ、新聞をもっと読んでもらいたいなぁと思います。