我が家に残る日の丸の寄せ書き
8日(木)朝ドラ「カーネーション」ではすでに太平洋戦争は始まり、負け戦の段階に入っている。主人公の糸子に言わせる戦争への言辞はゲゲゲの女房より反戦的だ。おそらく、当時の気分としては雰囲気を正確に伝えているのではないか。勿論、狂信的な讃美者はいただろうが。
それに引き替え、新潟における山本五十六讃美はテレビ、新聞は社を挙げての異常な称えようだ。それでも社説は冷静で、「日本は各国に深い爪痕を残し自らも傷ついた」そして「いつも問い返すべきなのは、なぜあの戦争を止められなかったのかということだ」と。
70年前の今日、「アジア太平洋戦争」(この呼び方が現在の学説である)日本軍の真珠湾奇襲によって開始された。その立案及び指揮官が山本五十六だったということだ。私は25年前に拙著「シンガポールの日本軍」で正確な事実を次のように書いた。
一番左が戦陣訓
「ハワイの真珠湾ばかりでなく、南方の諸地域を含む広大な戦線での戦いの始まりであった。作戦は三つの地域で同時に展開された。ハワイ諸島、フィリッピン諸島とマレー半島の三方作戦である。(略)日本軍部の最終目標はハワイではなくマレー半島からジャワにかけての生ゴム、鉄鉱石、ボーキサイト、石油それに米などの南方の資源確保にあった」
最近、大学の先生方から聞くボヤキは「最近の学生は太平洋戦争はおろか、日本が中国と戦争したことさえ知らない」である。それは学生たちの罪ではない。教えまいとする文科省にその大きな責任がある。「つくる会」の教科書なら正義の戦いとの認識になる。
「つくる会」の教科書はあの戦争を「大東亜戦争」と呼ぶ。当時は政府・軍部が発表した呼称だから、ドラマの中でそういうのは正しい。しかし、「白人を追い出し、日本を盟主とする大アジア圏をつくる」ことが大義名分であったが、それは真っ赤な嘘だった。
シンガポールで入手した軍票
あの戦争の本質は対中国や東南アジア占領にあったのであり、真珠湾奇襲前に中国侵略からすでに11年も中国との戦いは続いていた。白人を追い出した後の引き上げ計画など一遍たりとも立てたことはなかった。虐殺や略奪の下で、大東亜共栄圏などあり得なかった。
「つくる会」の人々は少なくとも奇襲2時間前に大統領は日本軍の計画を知りながら、日本に最初の一発を撃たせることによって日本を戦争に引きずり込んだということを、宣伝しているが、仮に百歩譲ってそれを認めたとしても、日本の政府及び軍部が泥沼の中国戦線を打開するために三方作戦を計画した誤りは消しようがないし、勝ち目がないと知りながらその計画の中枢にいた山本五十六の責任はなお消しようがない。真珠湾奇襲で太平洋戦争が始まったのではない、その2時間前に日本軍はマレー半島に上陸していた。
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