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超豪華バーミツバ(1)
NYに住んでいたら 誰もが 何万回と耳にする
ユダヤ人にとって 人生最大のお祭り”バーミツバ”。
「 今週末は 友達のバーミツバなの 」
「 あぁ わたしの バーミツバまで 待てないわ 」
「 @@ちゃんのバーミツバは すごかったわよ 」
「 来週は 親戚の子のバーミツバだから カリフォルニアに行かなきゃ 」
今年の夏 ジョイスの家に 遊びに行ったときには
まさに その バーミツバの話題で 持ちきりだった。
というのも その家の 長女である ジョリーちゃんが
ついに 今年 バーミツバを迎えるというので
数か月前から 準備に大忙しだったのだ。
噂には聞いていたけど 目の前で バーミツバの準備をしている人を
見るのは 初めて。
一体 バーミツバって どんなものなのか?
目の前で繰り広げられる 狂騒曲に 私は 驚きっぱなしだった。
* * * * * * * *
NYの カラッとした 夏の日差しの下
私達 家族は 友人のジョイスに カントリークラブのプールに
連れてきてもらっていた。
アメリカのカントリークラブとは 単に ゴルフをするところではない。
人種、人格、職業、収入、家族・・・・ 全てが 厳しく審査され
友人や それなりの立場の人の推薦があって 初めて入会が許される
いわゆる 社交クラブである。
中には 美しいプールや 子ども向けの公園、 広大なゴルフコースに
テニスコートや パーティー会場がある。
私は プールサイドのサンベットに トドのように横になりながら
久々の再会に はじゃぐ 娘と 親友のジェシカを
目を細めて 眺めていた。
美しい緑の木々。 まわりには まぶしいばかりの青い芝生。
フレンドリーなウエイターに
プールガードは アバクロのモデルのような イケメンだ。
水は 青く透き通り 飲み物や おいしい料理が 食べ放題!
あぁ 最高の気分!
こんなところに 自分も 会員として 遊びにこれたら
どんなに いいかしら・・・・。
すると 隣で 横になっていた ジョイスが
「 そろそろ 約束の時間だわ 」 と 起き上がった。
「 ジョリーの バーミツバの打ち合わせの予約が入っているの。
このクラブの パーティー会場が 向こうにあるから
そこで ちょっと 打ち合わせをしてくるわ。 Do you mind?」
「 No。 どうぞ 行ってきて 」
はぁ、と 軽くため息をついて起き上がったジョイスの手には
これから 所信表明演説ですか?というぐらいの 分厚いファイルが・・・
「 それ 全部 打ち合わせの資料なの?」
「 そうなのよ。 クレイジーでしょ?」
そして ジョイスは バーミツバが どんなに大変なものなのか
半分愚痴りつつも まんざらでもない表情で 教えてくれた。
バーミツバとは ユダヤ人にとっての 人生最大の祭典、
13歳の時に行う 盛大なパーティーである。
ユダヤ教徒にとって 元服のような意味合いを持つ 宗教的行事なのだが
昨今のバーミツバは 金持ちユダヤ人同士の
見栄の張り合いみたいになっている。
日本の 結婚式のようなものだと思ってほしい。
しかし そこのかける親の情熱と こだわりと おカネは
日本人の想像を はるかに 超える。
今年 12月で13歳になる ジョイスの娘、ジョリーちゃんのバーミツバの準備は
彼女が 生まれた時から始まっていたといっても 過言ではない。
バーミツバパーティーでは 親戚や友人を集めて
本人は 花嫁のようなドレスを着て お色直しをしたり
スピーチをしたりするのだが
その前に ユダヤ教の寺院で 厳粛な洗礼を受ける。
13歳になった信者は ラバイ(牧師)に 洗礼(のようなもの)を受け
続いて 分厚いユダヤ教の聖書の中から
ラバイが ランダムに指す箇所を 原文の ヘブライ語で 読まなければならない。
これは 抜き打ちのテストのようなもので
聖書の中の 一体 どの箇所が 指されるか まったく 予測することができない。
ゆえに ユダヤ教徒の子供たちは 3歳ぐらいから
ユダヤ教寺院の 日曜教室に通い ヘブライ語の読み方を学び
13歳までに 聖書のどこを指されても ヘブライ語で完璧に読めるよう
勉強と練習を重ねるのだ。
こうして ユダヤ人は 子供のころから 寺院に毎週末 通い続け
ユダヤ教の教えを学ぶだけでなく、
同じような年齢を持つ 家族同士で親交を深め、
13歳になると お互いを バーミツバパーティーに招待し合って
ユダヤ人としての 結束を 強めていく。
寺院での宗教的儀式が終了したら 会場を移動して
豪華ディナーに スピーチ、余興、本人の子供時代からのスライドショー
数回の ドレスのお色直しを経て
最後は DJを呼んだ ダンスパーティーの 乱痴気騒ぎへと なっていく。
この 披露宴もどきのパーティーの規模は まさに 親の財力の見せ場であり
親として ユダヤ教徒として どれだけの お金をかけられるかが
勝負なのである。
(つづく)
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