さてさてニューヨークに戻ってきて息つく間もなく動き始めております。
格差反対デモは大丈夫か?と聞かれましたが、まぁ正直ごく一部の人が集まって野外パーティーをやっているようなもので、一般人の生活には何も影響はありません。
なんだか世界中に広がっているようですが、抗議したところで何かウォールストリートの金融マンが変わるわけでもなし。
周りの同僚が次々と一瞬でクビになっていく中、彼らは彼らで目の前のPCスクリーンの数字を追うことで一生懸命で、抗議よりよっぽど上司の方が怖い。
問題は先進国内の富の分配ではなく、もはや世界全体の富の分配であって、一国の銀行とか政府がいいとか悪いとかそんなものをとっくに越えたところに根源があるわけで、ようは、今さらですが、そういう時代になってしまったんでしょうね。
少なくともすぐ側で必死にがむしゃらに勉強している中国人やインド人を見かけることができるニューヨーカーがこんなことも気づかないとは思えないのですが。
そんなパーティーに参加している暇があったら、僕は一冊でも多く本を読みたいと思います。
ひとまずアメリカ人は今までいっぱい脂肪を溜めたんだから(貧乏な人ほど太っているこの国はおかしいよ、やっぱり)、その脂肪をこれからは発展途上国の方々に分配しなきゃね。
彼らがポテトチップとコーラを買うために作った借金は、諸外国の労働者が肩代わりしてきたのです。アメリカという先進国で産まれ育ったということ自体が世界から見ればトップ数%の幸運であったということを忘れてはいけない。
そして、もうその幸運も長くは続かない。
過去何百年と欧米によって搾取しされ続けてきた国々のキャッチアップはすごい。
それを阻止しようと一生懸命各地に爆弾を落として支配下に置こうとしていますが、どれも上手くいってませんよね。
ま、それにしても、人口は世界的に増えているのに仕事はオートメーション化され増えません。この抗議は、何か数十年内に『労働』という定義に起きる大きな変化の前触れなんだろうなと思っています。
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