在宅というのは結構時間があります、かつ、もうTVは基本的に見ないようにしていますので、足元ではユーチューブと本に依存している。
ここ最近のヒットは中野信子さんの「人はなぜ他人を許せないのか」
これは面白いです。
古来、人は一人で生きるより、集団をつくるほうが生存可能性が高いということを経験として知った。とくに災害が多い日本のような地域(地震、台風、、)では、個人で頑張るよりも集団の優位性が高い。
そうすると、自然と個人の権利や考えを主張するよりも集団の利益を優先するようになる。これが日本では顕著で、その傾向が強い。
こういう歴史的背景の中で、集団に属するものは、自らの集団が他よりも強い、優れているべきだと考えるようになり、他の利害集団を攻撃する、あるいは、自らの集団よりもよくない、優れていない、ダメだとレッテルをはるようになりがち。
利害関係ということは、地政学的には近隣ということになるけども、確かにイギリスとフランス、フランスとドイツの関係をみてみると、日本と韓国、日本と中国との関係に似ていて、一般的に仲が悪いというイメージがあるし、そういう感情を持っている人が多い。あくまでも一般論。ところがあまり利害関係をともなわない遠い国とはそういう関係になりにくい。特にスポーツの国対戦なんかを見ると、結構如実にそういう感情が交錯する。。。。
そして脳科学的には、インナーグループで一致協力して他を非難したり攻撃したりするときには能内でドーパミンという快楽物質が分泌されるらしい。
そして今はデジタルな時代。
昨今の芸能人の不倫の一斉攻撃、炎上、コロナをめぐる政府対応への非難、中傷、、、、テーマはいろいろと変われども、人は無意識に誰かを攻撃することで「攻撃側」というインナーグループを形成し、声高らかに攻撃することで、快楽物質をおおいに分泌するらしい。とくにやっかいなのは、自分は浮気された芸人の妻と友人でもなんでもないのに、突如、それをネタに攻撃グループを形成したり、参加したりするという厄介なことがおこる、これがいわゆる「炎上」。
じつにわかりやすいですね。
自らはなんの利害もないし、火の粉もとんでくないグループの人達が群れになって一人を攻撃するわけだからじつに厄介。
こういう脳科学的側面から今のネット社会の攻撃性や炎上というものを捉えつつ、一度有名ポータルサイトにずらーーーと並んでいる記事をみてみると実に面白い。
本当に大勢の人が、浮気した芸人、政治家、企業なんかを相手に、「攻撃チーム」を形成して、炎上するように集団強化を図っているのがよくわかる。
コロナの対応をひとつとっても実にわかりやすい。
上記の本によると、宗教集団が発生して発展していく過程においても、仮想敵を作り、それを非難したり攻撃したりすることで、自らのグループ強化を図り、帰属意識を強くするということが頻繁にあったらしい。昔も今も。
そしてどこかの国を見ても、常に対立軸を仕立てて、非難したり攻撃したりすることで、インナーグループの強化を図ろうとしているものこれまた同じ図式。
いやいや久しぶりに面白い本を読んだなとすがすがしい思いがしています。
人の営みというのは人の能に支配されているのだけども、深く考察するといろんなことがあるんだとわかります。
中野信子さん、素敵ですね、ファンになったかも。。。
こういう時節柄ではありますが、個人的にはネットの様々な論調にも乗らず、テレビもみず、まあできるだけ健康的な生活を意識しつつ、時間があるのでいままでできなかったことをやるのがいいなと思っています。
だって、あと1か月くらいで元の生活にもどったら、「案外在宅もよかったな、、」なんておもうかもしれないんだから。
人は天邪鬼ですからね。
ということで、ちょっとだけ英語の勉強もするか。。。。
おわり。
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