1)デンマーク王国のピーター・タクスイエンセン駐日大使
2)クラーク国際高等学校理科教師のプレゼンテーション
S/Science, T/Technology, E/Engineering, M/Mathematics, + R/Robotics, A/Art
東京インターハイスクール(TIHS)の渡辺です。
11月初旬にデンマーク王国大使館で開催された同国企業Labster社(https://www.labster.com/)の紹介セミナーに参加しました。Labster社はVRを利用した仮想ラボを開発販売しています。既にデンマーク王国では全ての学校に導入されていて、セミナーには日本の中高大の教員職員と教育関係者が30~40名参加しました。
実験設備に多額な購入維持費用をかけずに、VR(仮想現実)で最先端のSTEM教育を提供することが出来る仮想ラボは世界各国の教育機関で導入され使用されていています。今回は駐日大使が主催する日本初の紹介セミナーです。
日本での導入実例としてクラーク記念国際高等学校の理科教師が、STEM教育の一環としてLabsterを活用していることを発表しました。同校は在校生数11,000人の通信制高校ですが、全国各地にあるサテライトキャンパスの授業やオンライン学習にLabsterを利用しています。発表者は、「仮想ラボでは生徒が失敗を恐れずに、自ら新しいことに挑戦して学ぶことができる」と、自学自習で学ぶ通信制では有効的な学習ができる、と評価をしていました。3年前に創立開校された通信制のN高等学校もVRを活用して学ぶことをアピールして、既に10,000人近くの子供たちが入学しています。近い将来、全日制の学校でもVRで学ぶ環境が広がることは必須です。
VRではないですが、今でもNHK高校講座(https://www.nhk.or.jp/kokokoza/)を利用すれば非常に質の高い学びを生徒たちに提供することができます。TIHSでもそうですが、通信制で学んでいる生徒たちはデジタルやリアルの世界で自分に合う、分かりやすい、効果的な学び方や手段を見つけて学習をしています。アクティブラーニングやプロジェクトベイストラーニングの導入が期待されている全日制の学校でも、デジタル教材や仮想ラボを活用して反転授業を行い、学校では生徒たちがALとPBLを実践して教科書にはない実践的な学びをすることができます。今必要なのは文科省による規制緩和と教師たちの意識改革です。すでに環境とテクノロジーは子供たちのために整っています。
以上