医者は医療従事者としての適正が求められる職業です。
東京インターハイスクール(TIHS)学院長の渡辺です。
前回はTIHSのオープンで多様な体験学習を実践しているクラスについてお伝えしました。その中で筑波大学付属駒場校(筑駒)からTIHSに高2で編入して、2年前にトップ私立医大に進学した生徒の話に触れました。同氏はTIHS編入後に有名塾の医大進学コース科目の受験勉強をTIHS(高校)卒業に向けた学校科目としてして単位履修しました。そして同時に某私立病院でアルバイトをしていました。TIHSではアルバイトやボランティアも実務科目として卒業単位認定しているので、同氏は医療現場でのアルバイトを実務科目として学習しました。高校生なので「インターン」ではなく、病院雑務などの仕事をしていたようです。
TIHSでは生徒の学習成果物を担任学習コーチが第一評価、学生部が第二評価、そして学院長が最終承認してから米国本校が単位を認定します。最終承認の過程で同氏の学習成果物のアルバイト日報を読む機会がありました。それには病院での就労の様子が報告されていて(例:「今日は看護師とのコミュニケーションの中で、患者の家族に対する配慮が足りなかったことに気が付いた…」)、医大を受験する前に「自分は本当に医者になりたいのか?」を熟慮する様子がうかがえました。医大進学がゴールではなく、高校生年代で、何故、何のために医者になりたいのか、を体験学習を通して考える機会があると「良い医者」になれるのではないでしょうか。