先日、ワインと和食のマリアージュについて書きましたが、本日はさらに本質に迫ります!
私は基本、毎日ワインを飲みます。休肝日は年に3日か4日でしょうか。
そして食べるものは様々ですが、家でということになると、極めて普通の食事です。その観点から本質に迫りたいと思います。
この時代になっても、ワイン関係の書籍が一般の人々に普及しない理由は明らかです。
経験豊かなソムリエやソムリエールともあろう方が、ワインとのマリアージュについて、しかも比較的カジュアルなワインにおいても「是非ともこの季節ならジビエ、そうエゾジカなどと合わせたいですね」とかいうコメントを平気でおっしゃる。
まず、どこの家庭にエゾジカが晩御飯で出てくるの?
あるいはちょっとワインを飲みたいなと会社帰りに立ち寄ったレストランでエゾシカがある確率は?
と普通に問いたくなります。
こういうのが今の日本のワインを取り巻く雑誌です。
ということで文句を言うより、提案を。
まず赤ワイン。
一般的に家で普通に飲める赤ワインの価格は1000円台〜2000円台。週末にちょっと良いワインということであれば3000程度でしょうか。
そうなると、まず品質のよい古酒などはあり得ません。価格帯からすると、ボルドー、ブルゴーニュ以外等メジャー産地以外の良い作り手、イタリアのメジャーな産地以外の良い作り手。個人期にはポルトガル、南アフリカ、NZ、フランスのマイナー産地の良い作り手が好みです。
がしかし、この価格帯ということになると、新しいヴィンテージ、そしてできうれば良いヴィンテージとなると、ほぼ確実に果実が張って、ジューシーということになります。
お刺身、手巻き寿司、そば、うどん、煮魚、おでん、お椀、、、、日常の和食に果実味が前に出ている赤ワインが合うとこうことはほぼ絶望的です。
よって、基本的に赤は消えます。
ただし、飲むワインを惜しげもなく使ったミートソース、そしてそれをソースに使ったハンバーグなど洋食には大丈夫!
次に白ワインですが、暖かい地域で果実味が前面に出て、ボティーが大きなワインは日常の和食には果実が強すぎて合いません。
今も、このポストを書くための実験として比較的甘みの強い親子丼に合わせましたが、全く合いません 汗。
みりんの甘みとぶどうの果実の甘みでは完全に質が違うからです。
そうすればどういう白か。
まず前提条件は「甘くない」そして次の条件は「厳しすぎない」ことです。
比較的低価格でも、質の良いロワール、シャブリ、アルザスなどはミネラルと酸が前に出ていてふっくらとした味の和食には合わないことが多く見られます。
なので、ワインに詳しくない人が概ね90%以上だと思うので、それなりに知名度のある百貨店などで、「すみません、和食に合う白を探してるのですが、甘くファットなものでもなく、さりとて酸が前面に出たような北のワインでもなく、中庸でほっこりしたものはありませんか?」
これが正しい質問だと思います。一般の酒屋では無理ですので、できうればデパートのワイン売り場がよろしいかと。
私が一番オススメするのはネットショップ、カーヴドリラックスというお店です。
ここは日本一、1000円前後の自然派ワインが充実しており、かつスタッフのお勧めが情報整理されているのでお勧めです。色々と読んでいるとなんとなく勘所がわかります。
あるいは、成城石井のワイン館なんかもお勧めです。ぜひソムリエバッジをつけたスタッフに上記質問を投げてください。
おそらくは、「鋭い質問だ」と感じて、必死で答えを探すはず。
専門家は案外こういう気軽に見えて、本質をついた質問には真摯に向き合います。
ということで、実験としての親子丼を食べたので、次のワインに進みましょうか。。。。。
おわり。
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