さて、背広という単語が、英語のSavile Row、つまりセーヴィル ロウから来ていることは有名な話。
このSavile Rowというのはウエストエンドにある、つまり、ピカデリーサーカスにほど近い、通りの名称です。
そこにはいわゆるスーツの仕立て屋が軒を連ねているのですが、その仕組みというのは1Fがお店で、ここで採寸をして、生地を選んで、、、、お客様対応が行われるスペースです。
そして実に、通りから見える地下を覗いてみると、そこには仕立ての現場となっており、職人さんたちが働いているのです。
この通りのお店というのは、それなりの身分の方々が通うところであり、おじいさんの代から皆型紙を特定のお店に登録していて、ふらっと立ち寄っても、担当の人が「あ、〇〇様、ご機嫌よう、今日はどのようなイメージで?」てな感じになるわけです。
そもそもこのあたりはビスポーク、つまりオーダーメードが基本。ビスポークというのは服でも靴でも使うイギリス用語ですが、これはbe spoken、つまり対話して作るという意味ですので、オーダーメードという意味なのです。
スーツでも既製服が数万円としたら、ビスポークはすなわち0の数が違うということになります。
だってウエストエンドに住んでるのは貴族的なアッパーな方々ですので、そういう生態系が成立しているわけです。
今ではセーヴィルロウの有名な老舗も既製服をうっていますが、本当のLondonerというものは代々その型紙を特定のお店に保管してあり、それを知り尽くした担当者がきちんと対応するというのがプロトコルということになりますか。
ま、京都で着物を作るということ考えれば簡単ですね。
私は常々思いますが、京都とロンドンは酷似しています。
いろんな意味でね。
両方とも大好き!
おわり。
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