さて、またまた銀座 茂竹の大将話なのだ。
とある週末、いつものように銀座 茂竹で天麩羅ランチ。
雑談の最中、大将(70歳とちょっと)がボソッと、
「最近は平日は若いのに任せてるでしょ、それで土日だけ私がやってるわけ。でも、やっぱり4日以上仕事をあけると素材と油温の感覚がどうもピタッとこない気がするんだ。」
大将は銀座で約50年天麩羅揚げてるのに、それでも、、
「やっぱりね、土曜の一番目のお客様には若干気が引き締まるんだよね。」
奥が深い。
そして私から質問。
「この前大将は料理人が楽しんで仕事をして初めて良い料理が出せるって言ってたけど、どれくらいかかったの?そこに行くまで。」
大将曰く
「僕の場合は40年くらいかな。若い頃は3代目という気負いもあったし、色んな欲があるでしょ、料理人なのに。で、純粋に一つ一つの天麩羅をあげる事が心から楽しめて、お客様にお出しする事ができるようになったのは60歳過ぎてからじゃない?40年くらいかかったかな。今は心底仕事が楽しいね。」
「あとね、料理人が楽しんでやってるかどうかは料理にでちゃうんだよね。やらされているとか、しんどいとか思っていると、絶対に料理にでちゃう。」
「若い頃は必死だし、満席だったりすると対応に精一杯でもうくたくただよね。今は本当にどんな時でも一つ一つを揚げることが本当に楽しい。やっぱり料理人は楽しんでやってないといけないんだよ。」
との事。まだまだ修行が足らぬ私。
美味しい天麩羅を食べに来てるんだけど、大将の話を聞きに来ているという面もおおきいかもしれない。
オススメします。
銀座 茂竹。
おわり。
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