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NO1720 宮城県の被災地に立つ(2)

こんな恰好で
こんな恰好で 4日(月)雨。帰宅してから山元町について調べた。3日現在、全体で死者1万5527人、行方不明者7102人。避難・転居者が6月16日現在で11万2405人となっている。山元町は人口16633人、7月1日現在、死者672人、行方不明22名、全壊2175棟、(流出1013棟)

 大規模半壊526棟、半壊469棟、一部損壊981棟となっている。エリア別の物的被害状況の報告によると、海岸線から1㎞の範囲の建物は新築の建物が一部残る程度で概ね流出。1~1.5kmの範囲はほとんどの建物が流出。1.5~国道6号の範囲は床上2m程度浸水。

 私たちは海岸線から1.8km(ボランテイアセンタースタッフ談)地点の山下駅から入った新興住宅団地の側溝の泥上げ作業をやったわけだが、新築に近い家々は外見上何ともないように見えるが、所々でのぞいてみると、1階はどの家も浸水した跡があった。

90人のボランテイア
90人のボランテイア 住民の姿がほぼないので、スタッフに尋ねたところ、3月11日、町の指示によって2494所帯が、25日に8所帯が避難したのだという。3カ月経った今も避難者は19か所、5826人が避難中とのこと。新潟恩返し隊は3週連続でこの花釜区に入ったことになるとのこと。

 今回は90人余りで午前2時間、午後2時間の4時間余りをかけて、指定された区域の作業を終えた。側溝には海から運ばれた砂がびっしり詰まっている。それをチームを組んで引き上げ、土嚢に詰めるのはかなりの作業だ。最後にトラックに投げ入れるのが最も難儀した。

 終わる頃には皆泥まみれになって「土嚢祭りだ!とか土嚢は見るのもいやだ」と冗談を飛ばしながら頑張った。全て積み終わって、自然と拍手が湧き、苦労を讃え合った。私たちは天気に恵まれ(曇)たが、前の週は雨で昼食も作業も大変だったとのこと。

土嚢積み作業
土嚢積み作業 最後は分厚いコンクリートのふたを元に戻し、竹箒で道路も掃き、来た時よりも美しく仕上がったと思う。これもリーダーたちの的確な指示によるもので、見上げたものだ。宮城や福島の方たちは「新潟からきた」と言うと、同じ災害県からくる連帯感があると。

 そんな話を聞かされると嬉しくなる。ボランテイアセンターに戻り、機材を洗って返却し、着替えをして帰途に就く。センターのスタッフや自衛隊の隊員たちが手を振って見送ってくれた。おにぎりのお土産までいただいた。ボランテイアの炊き出しだという。

 帰りのバスの中で感想を述べ合った。来るまで躊躇したが来てよかった、充実感でいっぱいです。初めてという人たちが圧倒的だったが、中には4回目、2回目と言う人もいた。ボランテイアという言葉に抵抗を感じるという人が多いのには私の意見もある。次号に。

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