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NO1698 日本の社会風土

クラスの面々
クラス会の面々 12日(日)曇。昨日は高校2年時のクラス会が湯沢温泉であり、参加してきた。時々開いていたらしいが、私が日本にいない時期が多かったらしく、参加できなかった。なぜ3年時ではなく、2年時なのか。結束が強く、個性豊かな仲間が多かったということだ。

 48名のクラスメイト。3名(男子)がすでにこの世を去り、残った者22名(男女各11名)が新潟、東京の中間地点の湯沢での開催となった。みんなそれなりに年をとったが、元気なのは女性群だ。男は退職すると一気に老化が始まるようだ。日本の縮図そのものだ。

 私にとっては実に久しぶりのクラス会で、思い出話も尽きることがなかった。でも私には中学高校のクラス会で思い出話で終わることへの不満もある。日本人全体がそうだが、当たり障りのない話題でやり過ごし、政治談議は避けて通るのが社会風土と言ってよい。

兵馬俑博物館
兵馬俑博物館 これも海外に出て分かったことだが、独人はもちろん、タイ人、NZ人、韓国人も酒を飲むときには、家族の自慢話は積極的にやるし、社会問題や政治談議は欠かさない。話をふられて答えなければ、それこそ知識がないものと思われ、軽蔑の対象にもなりかねない。

 日本の社会ならば、はしたないとか、座が白ける等の理由で顔をしかめられることが多いのではないか。良し悪しは別として、私にはそうした風土が日本人の人権意識や政治意識を眠らせる役割を果たしているのではないかと疑っている。謙譲の美徳とは別物だ。

 東日本震災やそれへの対応をめぐる管政権の評価など、語るべきことは多い。昨夜の話を振り返っても話題は一部で取り上げられたにすぎず、議論にはならなかった。教え子たちのクラス会でも成人した子供たちには私の方から議論を吹きかけるようにしている。

発見者は地元の農民
発見したのは地元の農民 原発をめぐってまた新しい動きが出てきた。東京電力の株主総会が28日に開かれるが、406人の株主が「原子力発電事業からの撤退」を定款に盛り込むよう提案するという。と思ったら関西電力の株主も同様の提案に加えて、30年以上たつ老朽原発の廃炉を念頭に、自然エネルギーへの転換を求める議案も提案されるというのだ。勿論、取締役会は反対だ。

 こうした批判の高まりを背景に、保安院や原子力安全委員会は反省を口にし、保安院は「緊急時に格納容器から蒸気を外部に放出する『ベント』について、放射性物質を除去するフィルターの設置を義務づける検討を始めた」という。欧米の原発にはとっくに義務付けられているものを日本はコスト減のために見逃してきたものである。

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