昔、バンクーバーに「日本人街」と呼ばれる地区があった。
ダウンタウン中心地からちょっと離れたパウエル街がそれで、
通りは活気に満ち日本人であふれていた、という。
日本人が経営する野外野菜市場、タクシー会社、日本語と英語の新聞社、
カフェ、寄宿舎、銭湯、薬局、デパート、日本食料品店、レストランなどが並び、
地区内にあるオッペンハイマー公園では、
当時人気が高かった日本人のプロ野球チームがリーグ戦を行っていた。
この活気あふれる日本人街が、太平洋戦争を機に閉鎖され、
住民は、「敵国の市民」ということで財産を没収されて
BC州内陸地や他の州に強制移動させられた。
今、パウエル街には昔の日本人街の面影はほとんどなく、
オッペンハイマー公園で毎年8月に行われる日系人のパウエル祭りだけが、
形見のように残っている。
現在、バンクーバーの日系社会の中心的存在となっているのは
日系博物館や講堂、集会場、住宅、シニアセンターなどを集めた日系センターだが、
この日系博物館で今日から10月1日まで、
「パウエルストリートの物語」と題した展示や映画会が行われる。
赤丸天
カナダジャーナルのホームページはこちら
海外赴任時に必要な予防接種や健康診断が可能な全国のクリニックを紹介しております。