NO1670　原発は危険なもの（51）

カップルの道祖神
　16日（月）晴。昨日は午後から「とめよう原発　まもろう環境　ネットワーク」主催の「福島原発“レベル7”の真実」と題する、西尾漠（原子力資料情報室・共同代表）氏の
講演を聞きに行った。氏は「原発を考える50話」や「原発は地球にやさしいか」の著者。

　会場は日本で初の住民投票で原発建設を止めた新潟県巻町（現新潟市）であった。会場は主婦を中心に100名ほどの聴衆だった。西尾氏の話は福島3・11以後の原発の動向で目新しいことはなかった。即全廃は現実的ではない。危険なものから止めていくことが大事。

　氏が強調されたのは、今回の事故が現在進行中であり、終わっていないこと、最悪の事態が今後もありうること。放射能は原発周辺だから高いわけではないことは60キロ離れた福島市が高いことでもわかる。柏崎刈羽で同様なことがあれば新潟市も範囲に入ること。

道祖神2
　講演後の質疑応答が1時間余り。活発な意見交換があった。私も発言。放射能廃棄物の処理の最終見通しが立たないことこそ「原発止めろ」の運動の核心になりうるのではないか。なぜかマスコミや学者がそれを強調しないのには何かからくりがあるのではないか。

　氏はその問題は重要で世界的な問題である。我々も発信しているつもりだが、不十分であるかもしれない。六ヶ所村の一時保管施設は今現在でも全国にある使用済み核燃料を受け入れる容量はないとのこと。原発の新設がなくとも使用済み燃料は出続けるわけである。

　今朝、USTREAMで先日のソフトバンク社の孫正義社長の会見の模様を1時間半かけて見た。政治家と違い、今までの自分の原子力に対する不明を恥じ、3.11を機にエネルギーに対する考え方を変えた。2011年をエネルギー政策転換の年にしたいと明快に述べた。

色つき道祖神
　冒頭「ちょうど一年ほど前、運転開始から40年を迎える福島第一原発1号機について、さらに20年間安全に運用できると東電が判断、国に受理された。この事実をどれだけの日本人が知っていたのか。その時に運転を止めていれば、今回の事故は起こらなかった」

「40年中性子を浴び続けると圧力容器はもろくなる。世界平均では22年の使用で廃炉にしている。40年以上使い続けるということがどれだけ危険か、認識する必要がある。稼働開始後、30年が経過している原発の再点検、再評価を厳密に必要がある」　　

「エネ庁白書には原発が一番安いと書いてあるが、東電が申請した設置申請書に書かれた発電単価と矛盾している。原発は安いと刷り込まれていた。原子力で利益を得る者からの洗脳、プロパガンダだ。我々は、高くて危険なエネルギーを使わされているのだ」