先日、映画を三本まとめて観た。
そして、やはり素晴らしいと言われている作品には時間がある限り触れた方がいいのだと確信した。
一本目。チャイナ・シンドローム [DVD]
出演:ジェーン・フォンダ
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(2004-10-06)
日本の原発事故と当てはめながら観るとどれだけこの映画が良くできているかが分かる。
ちなみに、この映画が上映された数週間後にスリーマイルが起きる。
チャイナ・シンドローム - Wikipedia
この映画が注意喚起していたことが現実として起きているのである。
今の日本人ならほとんどの人は十分な予備知識があるので、映画の内容をよく理解できる。
それはそれで悲しいことだが。。。
さて、原発の是非について。
日々様々な専門家が両陣営に分かれて議論をしている。これほど意見が真っ二つに分かれることもなかなか無いと思うくらい賛否両論で自分がどちらに行けば良いのか悩む。
もちろん反対派の方が多いのだが、正直反対派の意見は技術面含めて現実的ではないものが多いのでどれも弱い。(しょうがない、地震が起きるまでそんなこと真剣に考える人は少数だったのだから)
しかし、議論を単純化するが、原発で食っている人以外は誰もが原発など無い方が良いという点は共通しているようだ。
問題はその代わりになるエネルギーが現時点ではない、また、なによりも原発が供給する電力が無いと経済が後退するのでもっと悲惨な状況が生まれるという現実。一旦、贅沢を知ってしまった人間は不便な生活には戻れないのだから。
う~ん。。
感情では原発なんていらないと分かっていても、確かに電力がないと日々の生活に困る。
むしろ、映画『チャイナシンドローム』に描かれているように、原発事故というのは人災の面が大きいのかもしれないとも考えたくもなる。
きちんとメンテナンスしておけば万事OKなんじゃないか、原発はむしろ全体の幸福を考えた時にあった方がいいんじゃないか、とも思わなくも無い。
じゃ、大体、そもそも放射線って何がどう悪いんだろうか?即死するわけでもないし。ガンや白血病になる確率が上がります、と言われるだけじゃ最後の最後ビクッと来ない。
といっても、ここはアメリカ人に聞いても分かるはずがない。
むしろそれは日本人のDNAに刻み込まれているはず。
と、ここで今日のトピックに戻ってみる。
そう、映画だ。
賛否両論どうしようもなく詰まった時は、未来を描ける能力がある人に頼ってみよう。
ということで、二つ目の映画。夢 [DVD]
出演:寺尾聰
ワーナー・ホーム・ビデオ(2002-12-20)
黒澤明の夢。第六話と第七話が原子力発電ならびに核の話。
怖い。とってもとっても怖い。
勘違いしてたわ。。原発のメンテナンスとかなんとかはどうでもいいわ。もう元々の考え方が間違っていた。。
僕らの富士山が怒ってる。
放射能って、欲でまみれた人間の醜さ、その象徴みたいなものなんだね。
この二本で自分の中である程度の結論には達した。
だが、僕らはどこに向かっていけばいいのか。
原始時代の生活に戻るところまではさすがに後退できないが、怖い怖い原発に頼らなくても何か異なる方法で自然・動物・人間が上手くやっていける方法はないのか。
ただ「我慢しろ!」と言われてもやっぱり無理なんだよ。少しならできても、ずっとは無理だ。
がんばれるように、誰かせめて希望ある未来を見たい。
う~ん。。
そんなの分からないよ。。
ん?詰まったときはどうするんだったっけ?
そう、映画だ。
未来を描ける人というか、未来から来た人に聞いてみるのが早い。
「ど、どらえもーーーーーーーーーーーーーーん!」
ということで三本目。
原子力関連ではないが。映画ドラえもん のび太とアニマル惑星 [DVD]
出演:大山のぶ代
ポニーキャニオン(2002-11-20)
ドラえもんの存在意義を30歳になってやっと理解した。
以上三作。徹夜して観る価値あり。
科学者が過去を整理して予想してくれる未来も当然重要なのだが、
それとは別に、映画、絵画、本、音楽等などで表現者達が語ってくれる未来もそれと同様かそれ以上に価値のあるものが多いのだなと改めて気づいた。
まぁ、チャイナシンドロームのように、こんな風に現実に事故が起こってから「やっぱりあなたは正しかった」と言っても、表現者は何も報われないのだが。
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