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大地震(5) 今、できることへの違和感
震災から 1週間ほど たった頃から
「 今 わたしたちにできること 」 とか
「 被災者の人たちが求めているものは? 」といった
被災地の人々を助けたいという全国各地の人々の声が
強く聞かれるようになってきた。
テレビでも 週末は 特に
「 今、被災地で必要なものは何ですか? 」と尋ねるような番組が
数多く 放送されていた。
聞かないと 分からんかね!?
そんなもの 電気も水道もガスもないのだから
寒いし ひもじいに決まっている。
毛布と食料がほしいなんて 被災地の人に言わせてはいけない。
当たり前だし それが 災害に遭った人の境遇であり
わたしたちは それを阪神大震災などで さんざん学んだはずである。
確かに ゴム手袋が 必要とされる物品の第一位と言われれば
それは多くの人にとって 想定外だったであろうし
東北地方の 今の気候ならではの事情もあると思うので
被災地の方々の声を 直接聞くのは無意味ではないのかもしれない。
が 防災という観点から考えれば 普通 まず 必要とされる物資は
ある程度 わかっているのべきではないだろうか?
そんな 初歩的な質問をベースに 何時間も番組を放送している時点で
日本は 大丈夫なのかと 思ってしまう。
自治体は 被災者が まず必要とするものを 備蓄していなくてはならないし
足りなければ 近隣自治体や企業から 迅速な提供が得られるシステムを
日ごろから 構築しておくべきである。
これができていなくて 何のための 防災訓練だというのだろう?
今回の津波は想定外だった、との声もよく聞かれるが
自然災害とは 常に人間の想像を超えているものである。
市内の被害、県内の被害、管内の被害と
被害の範囲が拡大した時の想定は 当然しておくべきであるし、
その計画なくして 本当の防災とは いえないのではないだろうか。
また、個人レベルでは 日本全国で
被災地に 何かをしたいという機運が「 異様に 」高まっている。
被災地近くのボランティア受付では あまりの大人数に
断らなければ ならないほどだったそうだ。
これも 何かが おかしいように思う。
被災者でなくて 日常生活を送っている人は 普通
ボランティアには 行けない。
学生なのか 無職なのか 子育てを終えた主婦なのか知らないが
断らなければならないほどの 就労可能な人々が
日本に存在すること自体が 何かおかしいと思わざるをえない。
もし 何十万人といわれる引きこもりの人々が これをきっかけに
出てきたのなら 歓迎すべき現象だと思うが。
また、 東京都庁では
個人の「善意」で届けられた 物資の仕分けに 四苦八苦している。
たぶん 通常の業務を圧迫するほどの 職員の労力が
仕分けに 割かれていることだろう。
「被災地の人々に使ってほしい」と 自宅の「不用品」を持ち込む人々。
日本中の家庭に これだけの死蔵品や不用品があったかと思うと ゾッとする。
断捨離ブームが来たのも 納得できる。
どれだけ みんな 無駄な品物をため込んでいたんだ!?
買いだめしていた新品なら まだ いい。
あきれるのは
こうした機会に ゴミのような品物を 持ち込む人々である。
阪神大震災の時でも 衣類が求められているというと
一斉に シミだらけの ボロ雑巾のような衣類を 持ち込む人々がいた。
「善意」で持ち込まれた衣類の大半は ボランティアが
大変な思いをして ひそかに「処分」した。
使い古しの下着や 食べこぼし、穴の開いたような衣服を持ち込む人が
たくさんいるのだ。
被災者は 乞食ではない。
「何か役に立ちたい」といいながら やっていることは
自宅の不用品の処分なのだから 始末に負えない。
被災者のため、といいながら
結局は 自己満足に走っている人が いかに多い事か。
阪神大震災のボランティアでも 結局は 現場で
権力争いに終始したり 恋人探しに終わったり 実際にラブラブになって
ボランティアどころではなかった若者たちが たくさんいた。
こうした過去の教訓から 今回の災害では 個人の救援物資の提供や
個人的なボランティアを 極力ことわっているという。
本当は すべて断りたいところだが
「善意」を拒否するわけにもいかないのが つらいところだ。
本当に被災者が求めているのは 企業と行政による 一括した支援だ。
飲料水や食料品メーカーには 他地域への供給が滞ってでも
被災地への 物資の輸送を 優先してほしい。
たとえば 関西地方で
被災者支援のために コンビニからおにぎりが 消えても いいではないか。
それこそ 支援というものだ。 消費者も納得できるだろう。
また 住宅メーカーやゼネコンは 今回の災害で 巨額の富を手にする。
通常時では ありえないような需要が 一気に発生するのである。
これから 近い将来に発生する儲けに ほくそ笑むひまがあったら
是非 被災者支援に 人員や金品を割いてほしい。
人の不幸を 金儲けのためだけに 使ってはいけない。
そして 「今」何かしたいと あせる人々に伝えたい。
心配しなくても 日本はこの災害をきっかけに
経済の低迷 エネルギーの不足 増税など
さまざまな試練を 経ることになる。
まさか 今 義援金の募集を呼びかけておいて
増税反対なんて 言わないよね????
あせらなくても 東北復興の運命は 他地域に住む私たちにも
しっかり圧し掛かってくる。
その時になって 文句を言わないように
今から 心づもりをしておいてほしい。
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