前回の続きです。
?授業
以前も触れたが、筆者の通う大学院では36単位分の授業を受講する必要がある。
このうち12単位分は、副専攻科目より取得する。例えば、主専攻が地質学の人は、副専攻に数学を選択したりする。
また、3つのセミナー・Professional Oral Communication・研究者として必要なノウハウに関する授業、が必修授業として組み込まれている。
日本の大学院授業(洋書専門書の輪読が多かった)と比較すると、1つ1つの授業内容ははるかに濃い。少々乱暴にタイプ分けすると、以下の2つの授業タイプがあった。
-タイプ1-
講義を受講する中で課題を決め、それに関するプレゼンテーションとレポートを作成する。多くの分野に共通の形式。
試験は筆記式、Open Bookといって資料持ち込み可のものや、Take Home Examと呼ばれる、文字通り自宅で調べて質問に回答する形式のものもあった。
-タイプ2-
より理論を重視するものであり、理論式の導出と、物理的意味、探査技術発展の可能性について議論したりする。高度な数学を用いた理論式の導出に関する宿題が毎週のようにだされ、時には回答に10時間以上を費やした。
このタイプの授業では、授業内容を発展させるような課題を選択し、時にはプログラミングを行い結果をプレゼンする形式の試験(研究に近い)、あるいは、教授と1対1で、30分間質疑応答による口頭試験が行われた。
授業における口頭試験は、正式なPhD候補生となるための試験と比較すれば厳しくないが、本質の理解度が問われた。
また誤った回答をすると、それを正す方向へと導くヒントが与えられ、そこで理解が深まることもあった。
筆者の場合は、資源探査における理論的アプローチのパワフルさを知ることができた意味で、特に後者のタイプの授業を経験できたことは良かった。
授業取得のみ(36単位分)で、修士課程を修了することができるコースも用意されている。
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