アメリカに渡り、
幸運な事に、バイオリンの講師に就く事ができました。
有り難い事に、ここ9年で約50人ほどの生徒指導に当たらさせてもらいました(現在進行形、生徒は随時募集中です!)
先生業は、大変な事も多いですが
その分返ってくるものも多いと感じるこの頃です。
すべての生徒が私にとっては大事であり、一人一人大切に指導するよう勤めています。
バイオリン講師業に就くまで、「先生業はこんなに素敵な事」とは知りませんでした。
なぜ?素敵か?
それは、
「生徒の人生の1ページに入り込めるからです。」
私の生徒はほとんど、駐在者の日本人達。
そのため、いつか生徒は日本に帰国してしまいます。
生徒が帰国するたび寂しいですが、
「○○高校合格しました!」
「○○大学合格しました!」
「就職決まりました!」
とのニュースを聞くたび、嬉しいものです
そして、
去年できなかった技術ができたり
発表会で堂々と弾いたり
集中力が上がったり
授業態度が良くなったり
ちょっとした事でも、その子の成長を感じれると、先生は嬉しいのです。
私は、生徒の器量、能力、将来、その子その子に合わせて
指導をしています
50人指導してきましたが、音大を目指す生徒はほんのわずか。
『ヴァイオリンを習う=音大へ行く』だけのゴールではないと思います。
音楽って「無駄にお金がかかる。。」と思われている事が多いようですが、
音楽で学べる事って沢山あるんですよね。
集中力
思考力
判断力
想像力
忍耐力
礼儀
責任感
その他、、色々学ぶ事ができます。
そして、忘れてはいけない大切な事☟
音楽=楽しい
ヴァイオリン=音楽が生徒の人生に寄り添って行けば
勉強、仕事以外何もない人生より素敵な人生になると思います。
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音楽で食べて行く事は、本当に難しい。
でも、本人が本当に
「音楽をもっと勉強したい!」と思うなら
私も全力で指導に当たります。
3年前まで指導に当たらさせてもらっていたKちゃん。
Kちゃんはほとんどアメリカで育ったと言っても過言ではありません。
Kちゃんは平均した子よりも上達がずばぬけて速かったのです。
でも彼女はヴァイオリンを学校オーケストラから始めたので、確か小学4年生?から始めました。
「先生、学校で上手な子がレッスン受けたいって言ってるんですが?」って私の生徒MちゃんがKちゃんを紹介してくれました。
Mちゃんは、「Kちゃんはすっごく上手!!!」って言っていたので、そんなに???あまりにも上級者だったら、「他の先生に廻した方がいいだろう」、って思っていました。
Kちゃんの初回レッスン。
「あっ、、まだまだ彼女には教えられる事山ほどある。」
と思いました。
私のレッスンに来た頃、Kちゃん小学5?6年生で
平均的な子よりも上手に弾いていましたが
弓の持ち方、使い方、左手の技術、音程、表現力
結構直す事が色々とあったのを覚えています。
2年半ぐらい指導に当たった頃、
彼女の上達過程を見て、私は一言彼女に言いました。
「Kちゃんは音楽好きそうだね~?ピアノも上手だけど(彼女はピアノもショパンなど弾いていました)将来はどうしたいの?ピアノをメインで続けるの?それともヴァイオリン?音大に行くなら、ヴァイオリンを始めたのは遅いんだから、本格的に力を入れないと無理です。」
すると彼女は、「ヴァイオリンが好き。」と言ったのです。
その頃の彼女は中3になる頃で、日本でなら
「音大へ行くか行かないか。。」ある程度の見切りをつけていなければいけません。
Kちゃんは、「音大に行きたい」と言うようになりました。
頭が良い子だったので、「音楽で食べて行く事は大変ですよ?頭が良いんだから医者、弁護士、技術者などになった方が将来的には仕事に就けやすいです。それでも、音楽=ヴァイオリンをやりたい!と思うのなら先生は応援します。」と言いました。
私としては、私の一言でその子の将来を決めたくない。
彼女の人生。彼女に決めてもらいたい。
彼女自身、「音大目指す。」と意思表示してきたのです。
両親が日本に帰国しても『アメリカに残りたい』と言う事で、
「アメリカの音大を目指す。」
という目安を付け
「それなら、アメリカ音大状況を良く把握している先生に。」
と、他の先生に渡す時期が来たと思いました。
そんな時、とても指導が上手で街では有名であった、私の恩師に(世界的に有名なバイオリニスト、メニュヒンのお弟子さん)Kちゃんを送ろうかと思っていたのですが、そんな矢先、、彼が帰らぬ人になりました。
どうしよう。。。
彼は、演奏者としての一線を退いていましたがその反面、生徒の指導にとても力を入れていました。
私は迷いました
コロンバスには、ヴァイオリンが上手な方が沢山います。
私もこちらに長年住んできて、交響楽団の方の顔を知っているので
何人もの方の顔が浮かびました。
「あの人は、演奏が素晴らしく上手だけど多忙、、、生徒の将来をきちんと考えてくれるだろうか?」
「あの人は、素晴らしい演奏家だけど教え方はどうなのだろうか?」
色々と悩みました。
先生というKeyはとても重要であり、間違えた先生に渡してしまうと、彼女の将来が暗いものになってしまいます。
ここまで順調に成長してきた、Kちゃん。
まじめで勤勉。
本人も本当にやる気満々 (☆゚∀゚)
そんな時、前々から知っているある方と話す機会があり
アメリカ人のS先生にKちゃんを送りました。(S先生はコロンバス交響楽団でも弾いています)
「この人なら、Kちゃんの事大事に育ててくれるだろう。」
と信じて、彼女を送りました。
KちゃんのS先生のご主人は、私も良く知るコロンバス交響楽団のチェロ首席奏者Bさんで
New Albanyでオーケストラを立ち上げ、指揮者をしています。
(New Albanyオーケストラは、各弦楽器セクションの数人がコロンバス交響楽団員などのプロの方達で残りはオーディションで合格した学生達などで成り立っています。)
私も何度か、助っ人で一緒にお仕事をしました。
今回、KちゃんがNew Albanyの学生コンクールで優勝!
オーケストラと一緒に
シベリウス ヴァイオリン協奏曲 1楽章
を演奏する事になったので、
私も再び、オーケストラ一員として弾くように声をかけてもらいました。
とても難しいコンチェルトなので、正直
「大丈夫なのかな?」
と思っていましたが
3年前の技術とは大違い。
とっても上達していました
こんな難しいコンチェルトをオーケストラと弾けるレベルにまで達しているんです。
もともと、器用な子でしたが
「本当に一所懸命練習している」と関心させられました。
これぐらい弾けていれば、日本ではたぶん国立、武蔵野は入れるだろう。。
東京音大も入れるかもしれない。。って思いました。
そして、
S先生にKちゃんを送って本当に良かった、、と胸を撫で下ろした瞬間でした
日本では小学4年生しかも個人レッスンについた時点では6年生の子がヴァイオリンで音大を目指すなんてほとんど不可能だと思います。
彼女はもともと努力家で器量もあったのでここまで上達したのですが、それでも
遅くても能力がある子にチャンスを与えられる国=アメリカは
素晴らしいな~と思いました。
(久しぶりに、アメリカ!!って良い国と思った瞬間でした)
~そのコンサートのお知らせです~
*チケットは当日窓口で購入できます。
日時:2月13日(日)午後3時~
休憩なしの短めのコンサート
子供達にも楽しめる、サンサース「動物の謝肉祭」も演奏します。
場所:McCoy Arts Center
New Albany, Ohio 43054
~今日の海ちゃん~
た~君と遊んでたのに、、
なんでも横取りに来る海ちゃん。。
だから、、そ~君とはうまく行かないんです。
た~君は優しいから、許してくれるんですけど
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