先日、知り合いのお母さんが嘆いてました。たぶんインターに通う小学生くらいのお子さんをもつ親御さんの共通の悩みかと思います。
「宿題が少ない、英語が上達しない。教科書もなく何を教えてるか皆目見当もつかない。」
私がインターを好かない理由もここでした。
小学生のうちは、ただ学校に通ってるだけと言う感じで、何を学んだか全く分からないのがインター。うちの息子など、学校は仲間に会いに行くところ、そこで仲間と遊ぶところと言う認識が小学校3年生まで続いていました。5年生の終わりころ、学校は勉強しに行くところなんだよ。と言うのがやっと分かったらしいですから。笑 「学校が休みだと友達と遊べないのでつまらない、僕学校が好き!」ときた!笑
教員免許が特になしでも教員ができるインターの先生。ピンきりですよね。しかもバイリンガルの事をよく理解している先生の方が少ない。息子がキンダーの遠足で動物園に行く時、同行管理者としてボランティアしましたが、その時息子と日本語で話していれば、担任の先生に「英語で話しかけるべきよ!」と図々しい事いわれたんですが、素直に、OKと思い英語で話しかければ日本語で返ってきましたので。「すみません、息子は私と日本語でしか話たくないようです。」と言いましたら、That's OK.だって。
だったら、人んちの教育方針に文句言うな!ですよね。笑 これだから困る。なんたって、教える側が分かってない。親が母国語を使うから、そんな子供には英語を教えにくい。くらいしか頭にないんでしょうね、きっと。インターの幼稚園の先生はバイリンガルを研究するべきですよね。私のクロアチア時代の幼稚園の先生を見習って欲しいわ!バイリンガルの本くらい読んでからインターに来てくださいと思いました。
と言うことでそもそも、先生の経歴もよく分からず、教科書らしきものはなく、カリキュラムの内容は見えないが良いことに、先生もテキトーだったりして、親には不透明で常に疑問なところが沢山なのではないかと思います。
私が子供達によく言ったことは、「インターに来る地元の子供はお金持ち、その点では将来を心配することはないだろう。が、あなた達は普通の家庭の子。親が海外で仕事しなければならないからインターにしか通えない。なので、インターのゆっくりで、何を勉強してるか分からない勉強だけでは足りないの。毎日自分から英語の勉強をしないとアメリカに帰ったとき大変なことになるよ。」
と言う風に、学校の勉強とは別にワークブックが日課でした。子供ですからやる時とやらない時があり、徹底してやらせるのは大変でしたが、出来なければ、休日、長い休みにやらせることにしました。親の忍耐力さえあれば意外にも簡単なことだと思います。何せ、必ず終わりにさせると言う根性さえあれば誰にでもできること。内容は子供がするワークブックですから簡単です。ただめんどくさいからやりたがらないんです。
そこへ、日本語も勉強しなきゃならないわけですが、この時期のバイリンガルはどちらかと言うと、英語が大事だと私は思っています。なぜなら、英語で勉強しなきゃならない、つまりが頭を鍛えるための言語が英語な訳ですから、このスポンジのような頭脳のこの時期、英語が出来なきゃ学力が下がるんです。その差はひらいたまま、高校生に突入します。
この対策として、日本語が母語・母国語の親、つまりうちだったら私が日本語しか使わなきゃいいんです。英語環境で子供を日・英のバイリンガルにしたければ、この方法が一番だと思っています。日本語の勉強のために英語をおろそかにするのは避けたいところですよね。
子供達は運よく、日本のインターで4年間、息子がK、娘がG1から勉強しました。その間の日本語の勉強は学校の日本語必修コースとベネッセと体験入学少々。英語の勉強は本読みとジャンプスタートと言うのを2年生くらいまで、今から思えばもう少し英語のワークブックを勉強させるべきだったと思ってます。
何せ私もインターについてあまり知りませんでしたし、同じ外交官妻仲間もさほど気にならないようでした。国務省のメールグループみたいのがあり、そこに一人だけ私と同じ疑問を持つインド人のお母さんがいたのを今でもはっきり覚えています。「教科書がなく、何をやってるのか分からない、インターナショナルスクールってどうよ?」と言う内容でした。
ほとんどはインターマンセイの親御さんたちで、インターナショナルスクールについてポジティブな意見でしたが、その中に、今度はアメリカ人のお父さんでしょうね、「インターの教育は高校から良くなる。あの高い学費も高校の先生を雇うためにあんなに高い。全てベネフィットは高校のほうへ流れてる。」みたいな内容だったと思います。なるほど。笑 そのとおりですね。
だから、あまりインターの小学校に期待してはいけないのです、大した効果はないはず。
それよりも何よりも大切だと思ったのは、幼児時期の日・英の勉強。幼児時期に母語の日本語が出来てるか出来てないかで、小学校の日本語のレベルも違います。それは英語も同じ事。私は日本人の子供が勉強するスピードと同じ速度で、日本語を子供達に教えました。英語も同じくそのレベルのワークブックをさせていました。
バランスバイリンガルは幼児時期で決まるのではないかな?と私は勝手に思っています。幼少期に英語環境のみで、後からとってつけたように日本語を習うより、最初っから2つの言語が存在知る事を子供に認識させるほうが手っ取り早い気がしませんか?これはインターに通う日本人のお子さんにも言えるのではないかな?と思います。
本読み、ビデオ、テレビ、全てを日英半々で見せていましたし、うちの中の環境も英日半々。私が日本語、主人が英語のみでした。
ああ、娘が主人に対して文句を言ってることがあります。「英語を話すならプロパーな英語で話して欲しかった!自分で作った造語や赤ちゃん語を使うから私の子供の時期の英語の上達が遅かった!」
そうです、大人と話すように、自分の言語で話しかけましょうね。難しい言葉をどんどん使って、子供が意味を聞いてきたらそれを教えればいいのです。子供達のボキャブラリーの問題は主人のボキャブラリーの問題でもあった訳です。
あと、方言。これがまた問題らしいです。私の知ってる子供がぽろっと言った言葉がありまして、「私の場合、日本語は徳島弁やから、英語を頭の中で日本語に訳すとき、徳島弁からわざわざ東京弁に直さなあかんから、メンドクサイ。」笑 ああ、なるほど。作業が増えるのかな?と思いました。私は関東出身なので、そのような問題はありませんでしたが、想像を絶する発言だったので、興味深かかったです。
ところで、よく補習校に丸投げでそこから日本語が習得できると思っているハーフの親御さんが多いですが、私は、ひらがな、数の数え方等、幼稚園で習う基本知識無しでは、ハーフの子(バイリンガル、又は英語環境)の場合、小学生の日本語は上に乗っけられないと思ってます。だから、この基本無しで補習校に通う子供は日本語が伸びませんし、英語に流れやすいのだと思います。
基本の知識がある子ない子で、日本語の伸び方も違って来るんだと思いますよ。その基本は親が教えることであって補習校ではないですよね。もちろんその子供が英語の方が大事だと思えば英語に偏ることもあります。そんなときは無理して日本語を教えなくってもいいのです。ただ、お母さんは日本語を話し続けることが大事でしょうね。
そうなると、私のように母は英語が下手になるわけですが、そこは大人の頭です、あとから英語を勉強しても十分間に合います。嫌なら外で働けばいいのですから。くれぐれも自分の英語のために子供の日本語をダメにしないように気をつけるべきです。よくいますよね~こう言う人。勿体無いなと、そんな人を見るたびにそう思っていました。
バイリンガルの得な部分は沢山あります。まず言語が得意になります。他言語と言う壁がなく、言語フレンドリーな頭が出来上がっていますので、他言語が入り易い脳内環境があるんです。プラス、小さい時から頭を駆使してますので、アベレージより賢いです。と言うか、頭がいいですよね。バイリンガルは。結局頭を普段から鍛えてるからではないかと思います。引き出しの多い頭は何も言語に有効なだけでなく、他の学問にも有効なんだと思います。
引き出しを作って、そこから取り出す能力が凄いので、記憶力もいいですね。サッと覚えてサッと取り出し、しかも引き出しをまた見ればいつもそこに覚えたものが入ってる構造になりますので、忘れない。つまり、記憶力が良くなるんじゃないかと思っています。これはどの学問でもプラスになりますものね。
小さい時から、脳みその中の引き出しを作ってオーガナイズし、そこから必要な知識を取り出す訓練をしてきてるバイリンガルは、当然賢いだろうなと思うのです。ここがバイリンガルのメリットではないかと思います。
でも、上に書いたように幼児期の準備無しには難しいのもバイリンガル。インターがこんな環境だと知っていたら、私は英語圏の学校へ子供を通わせていたと思います。外国人の子供の英語でプロパー英語は学べませんから。習うならきちんとしたものを始めから習うべきでしょうね。
これが私の結論ですね~。
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