誰にも大事にするものがあります。それがどんなものでも、それには思い出があるからです。表紙と裏表紙はとっくになくなり、ぼろぼろになった英英辞典が私の大事にするものです。この辞典の名前はWebster。Zの項目のページもとっくに無くなり、色がすっかりあせた代物です。幸いにZで始まる単語はほとんど調べることがないのでこのページが無くっても使えるのです。このWebsterは、わたしがアメリカで研究をはじめたジョージア州にあるジョージアサウザンカレッジの本屋で購入したものです。かれこれ33年が経ちます。英英辞典をすすめてくれたのは、北大の教養部時代の英語の先生です。このとき、さすが大学だな、、、と変に感心したものです。それから15年あまりして購入したこの辞典はいつも手元に置いてあります。ネット上の辞典をつかうよりは便利なのです。この辞典が気に入っているのは文字が大きいことです。単語の切れ目がはっきりしていて、どこで改行のときに切るのかがわかります。英語などでは、単語を勝手に分割してはいけません。分割には決まりがあるのです。英文を書くとき、特にタイプライターでは、単語を分割する必要がでてきます。今の英文ワープロは自動的にこのような作業をしてくれます。辞書は手元に置いて使う習慣をつけることをお勧めします。辞書に使い慣れてくると、次は同義語や反義語の辞典を使うと、知らない単語の意味やその単語を使った文章の例がでてきます。単語や語彙を増やすという意味は、単語の使い方の例を知ることだということができます。同義語や反義語の代表的な辞典は、「Roger's Thesaurus」というものです。豆単を使った辞書の暗記は、本来の勉強の仕方ではありません。 続きを読む