アメリカ大学院の博士課程では自立性を重視します。
博士学生は周囲の協力は得つつも指導教官に依存せず、自己責任で物事を決め、主体的に研究行うことが必要です。
例えば、筆者の研究グループでは入学後1年半以内に完了させるComprehensive projectは、指導教官が研究テーマのSuggestionすることもあります。
しかしながら、その後のPhD研究テーマを指導教官がアドバイスはしても決めることはありません。研究テーマ決定は博士課程における大きな要素の1つで、1年以上かかることもざらです。
テーマを決め、プロポーザルを書き口頭試験にパスすること自体、正式なPhD学生となるための壁です。半数位の学生ここで脱落してしまいます。
研究テーマは学術的価値と世の中への貢献を満たす必要あります。研究テーマ検討においては、過去の論文レビューだけではなく、信頼できるアカデミアと産業界の人脈作り、情報収集が必要になってきます。
少なくとも筆者のグループですとアカデミアだけでは弱いです。何故かというと、論文に載らないような情報、例えば今後の世界の資源探鉱開発に基づき、次の10−20年どのように貢献するかを自分なりに描くことが必要だからです。
サイエンスに偏ったテーマ設定も可能ですが、だから何?と突っ込まれたときに応えられる必要あります。
プロポーザルをパスしたら、指導教官のアドバイスを得ながらの研究実施、スポンサー用報告書作成並びにプレゼンテーション、学会発表、論文投稿の繰り返しです。
より効果的にメッセージを伝えるためのWriting, Presentation表現力を鍛えるとともに、スポンサーからの信頼維持あるいは新規スポンサー開拓、人脈構築に努めます。この過程において、自立の度合いを高めることが求められます。
厳しい反論、おかしなことを言う研究者(一定の割合でいる。しかも自己主張強い)への対応、英語論文校正や、ReviewerとのCommunicationも自分で対応する。
こういった「自立性」重視は米大学院博士課程の特徴の1つと感じます。
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