生物の多種多様な営みが複雑な生命の体系を形成しています。この多様性によって命の連鎖が連綿と続いています。一つひとつが連なることの大切さを示す例です。人のつながりも、複雑な社会の仕組みも、この多様性によって活気が生まれます。その事例はあちらこちらにあります。国を例にとりますと、アメリカ合衆国の多民族、多文化による発展がそうです。高度経済成長期にみられた数々の企業の発展もそうです。かつて倒産したり、合併した大きな銀行がありました。たくさんの銀行があったということは、その業界に元気さがあったということです。週刊誌や月刊誌も多かったのが昭和40年代です。その頃一生懸命に読んだものに「世界」、「思想」、「朝日ジャーナル」などの「硬め」のものがありましたが、すっかり姿を消してしまいました。週刊誌もぴんからきりまであって、やがてスクープの写真を中心とした雑誌へと変身し、漫画もブームとなりました。多くのものが競争しあうこと、そこから作られたものによって内容の質も上がっていきます。量の増大は質を落とすといわれますが、そんなことはありません。量が少なくなると質は低下するのです。さきほどの銀行の合併、航空会社の破産などもこの例です。大規模店舗の出現によって、アーケード街の小売店が閉じていきました。商店がたくさんあったときのほうが人が流れ、街は活気を呈していたのです。量とは多様さということです。量は質を変える大事な要素です。人の考え、ものの見方もいろいろあったほうがよいのに決まっています。スポーツの世界も、学校も塾もそうです。Only OneからたくさんあるなかでN01を目指すことが今求められています。 続きを読む