みみは「ずっとブザンソンにいたい。」とまで言うようになって、
私も友達が沢山できて穏やかに過ごせていたのだけど・・・
それは、コンセルバトワールまでみみを迎えに行こうとして家からほんの数メートル歩いたところだった。
携帯が鳴ったので取ると夫からだった。
夫は静かにこう言った。
「日本に帰国が決まったから。3月1日付けということになるから。」
もうこんな話が出てくる時期かとは思っていたが、やっぱり驚いてしまった。
私はそのまま歩きながら目の前の見慣れた景色を見ながら、
ああ・・ああ・・そうか。とうとうきたか、と思って胸が一杯になった。
会社が日本への帰任を命じた・・・。
これが駐在員の宿命なのだ。
彼は、ずっと夢だったフランス勤務を終えることになる・・・。
私たちのロンドン、ブザンソン計5年の海外生活が終わる。
胸が一杯になりながらコンセルバトワールに着くと、沢山のお友達と笑っているみみの姿・・・。
みみは、家で伝えたら、ただ私の顔を真剣な顔をして見つめて聞いていた・・・。
ジュリエットには学校でそのことを伝えたようだった。
みみが
「日本に帰る。」
伝えると
「NON!違う!」
とその場を離れたジュリエット。
誰にも見られないように隠れて泣いていたらしい。
ジュリエットはその後、私に会った時に
「私、聞いたよ。みみ、日本に帰るんだね・・。」
と話してきた。
もういっぱい泣いた後で、少し覚悟ができたというような表情だった。
「エマにはまだ言わないで。泣いちゃうから。もう少し待ってね・・・。」
この子たちは、みみがブザンソンに着いて少しした時から、毎日のように遊んでいた。
夕ご飯を一緒に食べたり、一緒にお風呂に入ったり、泊ったり。
お互いの家のベランダから大声で会話していた・・・。
フランス語もいっぱい教えてくれた。
はじめて遊びに来てくれた時、みみはまだ
「LA!」
しか言えなかったんだよね・・。
気が強くていっぱいケンカもしたけど、2人は親友だ。
ありがとう・・・。
まただね・・。離れ離れにしてしまう・・・。
ごめんね・・・。
fin
みなさまへ
(海外の生活を忘れてしまわないように書き留めていたものを、まとめて、今日書き終えることができました。今まで読んでくださっていた皆さま、どうもありがとうございました!
海外生活の話は今日で終わりですが、次回、"あとがき"として、現在の生活を書きたいと思っています。(多分1回だけ)それと、フランス最後の日のことも少しだけ・・・。ランキング押していてくださった皆さんにも本当に有難うございました!協力していただいたお陰でランキング急上昇しました!今日、最終回もよかったらお願い致します!)
ロンドンとフランスの小さな街で子連れ駐在生活”は今日で終わりです!有難うございました!!!